日本財団 図書館


第4章 外力
4.1 浮体に作用する外力
 浮体に作用する外力として、次のものを考慮する。
 (1)上載荷重(分布荷重)
 (2)自動車による活荷重
 (3)静水圧
 (4)波力
 (5)潮流
 (6)風
 (7)自重(カウンターウェイトを含む)
 (8)連絡橋および渡版の支点反力
 (9)船舶の接岸力
 (10)係留装置反力
 (11)地震力
【解説】
 浮体に作用する荷重は、表3.1を参考にし、浮体の設置環境から設計者が適宜判断することとする。
(1)について 上載荷重については2.5.1参照。自動車輪荷重は、対象車輌満載時の最大輪荷重を用いるものとし利用実態に即した値を採用する。
(4)について 卓越した波浪方向がある場合は特記して設計波向とする。それ以外は浮体構造物に対して最も危険側となる波向とする。(岸壁からの反射は、波高や波長によって異なるが、入射波45°の場合、岸壁からの反射波により、係留力、動揺量とも20%程度増大する結果となっている。(資料集3.を参照)
(5)について 潮流速は港内に設置されることが多く無視するが、設計条件として潮流速を考慮する場合はその方向と合わせて考慮する。
(6)について 浮体側面の風圧力は一般的に考慮しないが、上屋屋根等が設けられている場合には考慮する。
(7)について 浮体は連絡橋の支点反力を受けると傾斜するのでカウンターウェイトとしてバラストを入れることがある。その量は連絡橋の自重による支点反力とつり合い、浮体を水平にする量とする。
(8)について 連絡橋および渡版の支点反力は、連絡橋の設計によって計算した自重、輪荷重等による最大支点反力を使用する。
(9)について 船舶の接岸力の算出は、総トン数、接岸速度、利用形態状況を考慮して決定する。
(11)について 地震の影響は、連絡橋支承部の設計時に考慮する。一般に浮体は地震の影響が小さく係留杭等の検討では特に考慮しない場合が多い。ただし、浮体橋梁や浮体道路などの重要公共施設では考慮する方が望ましい。








日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION