[船舶ニーズ懇談会におけるプロジェクトチームの結成]
○ 船舶ニーズ懇談会において提出された企画・提案に対しては、その企画・提案が基本的・先導的なもので、参加企業が広範囲に及ぶようなテーマであった場合は、船舶ニーズ懇談会のもとでプロジェクトチームを結成し、意向のある企業が共同で事業化に取り組むことが考えられる。
○ プロジェクトチームにおける活動内容については、以下のようなものが想定される。
・ 船舶ニーズ懇談会において提出された企画・提案について詳細に検討し、開発プロジェクトにまで高める。
・ 技術課題、開発目標を設定する。
・ 価格、仕様等の開発方針を決定する。
・ 参加企業間での利益配分について検討する。
○ プロジェクトチームにおける活動に対しては、業界団体・運輸局が適宜サポートを行う。
○ 開発テーマの内容によっては、S&O財団や産業技術振興機構などの公的支援機関からの助成を申請することを検討する。
[開発テーマ例 ─内航近代化船の試験船建造─]
○ 現在、内航海運業界では、運航コストの削減が急務の課題となっていることから、懇談会において収集した荷主やオペレーターの意見をベースに、造船所、舶用工業事業者、業界団体が共同で試験船の建造に取り組むことを検討する。雨天時にも使用可能な荷役設備を持った船の開発などが考えられる。
○ 開発資金については、テーマの公共性に照らして、全額または一部を助成によるものとする。
○ 中国地区全体の造船所・舶用工業事業者の技術力・開発力の向上を図るため、建造や運航に係るデータを収集・整理して一般に公開することとする。
○ なお、試験船建造に関しては、本ビジョンの後段で広島県西部・山口県東部地区の方策として挙げている「標準化船の共同企画・設計プロジェクト」及び「内航近代化船の共同開発プロジェクト」を船舶ニーズ懇談会での企画・提案として位置づけ、上記のプロジェクトチームを結成して推進していくことも考えられる(具体的方策12]13]参照)。