町木の保存、西別川の水質・環境保全、連合会でもいろんな機会を通じて啓蒙し、民間グループでも取り組んでいる。若い人からお年寄りまでのいろんなサークルができていて、これを通じて我々のいろんなイベントの力になっている。
虹別地区の計画書は、北海道調査資料1]2]3]の通りである。
あたかも都市であるかのようにさまざまな動きが出始めている。この動きが一つに重なるとき、再び大きな力となる可能性を秘めている。開拓酪農の精神といい、自治意識といい最も進んだ自治形式がここにある。
栄地区 「夢現なる栄」
釧路川の西側を走る国道391号線に沿って広がる地域で戦後軍馬補充部跡地に緊急開拓により入植した。現在、酷農家が15戸、非酪農家が14戸で栄振興会を構成している。
酪農を基幹としている栄地区は酪畜製品の輸入自由化が大きな影響を及ぼすと考えられる。
入植50周年を迎えた平成7年、「酪農文化村」として地域活性化を図っている。
栄地区の地域活動はコミュニティーハウスの整備から始まった。全部自分たちで設計、整備し運営している。この運営費を捻出するために、「栄グルメランド」と言うイベントが始まった。
グルメランドの最初の目的は、当初、コミュニティーハウスの運営費であったが、その趣旨では、来訪者へ気持ちがぜんぜん伝わらないため、子供から老人まで一緒になって、心を込めたイベントを行うことで、結果的に1,000人が集まる大イベントとなった。しかし、平成7年に病原菌「O157」と各農家の規模拡大による忙しさのために、このイベントは終わってしまった。
この栄地区の中核として活動を行っているのは、30代、40代の酪農家たちだ。自ら、アイスクリームを製造販売する会社「カウベル」を興し、人に優しい、自然に優しいアイスクリームづくり・販売を行っている。アイスクリームの原料は、みな単品でも食べられ、低温殺菌のため高い栄養素があるものを使っている。最近では、新商品の開発として風味に「ゲットウ」と言う沖縄の植物を使ったものの試作を行っている。標茶と沖縄の交流である。
酪農地帯は、糞尿に悩まされているが、この糞尿問題においても、土壌微生物菌を活用した、尿の分解と液肥づくりを行うプラントの実験が行われている。これが成功すると、尿から作った液肥を使うことで、化学肥料が不要となるだけでなく、糞の堆肥化処理速度が大幅に短縮されるものとなる。カウベルでは、この処理技術を、沖縄の研究者とともに行っているが、このシステムを、標茶町栄地区での実験であることから「カウベル自然浄化法」と呼んでいる。課題としては、カウベル自然浄化法が、沖縄から始まった技術であるため北海道に適しているかという点にある。
昨年の6月からプラント作りを始めた。液肥を草地に還元し化学肥料を使わない草作り、それを牛に食べさせ、その牛乳をアイスクリームづくりに使いたいと考えている。また、液肥の副産物として野菜を作りも検討中である。
栄酪農文化村事業計画書は、北海道調査資料4]の通りである。
塘路地区の取り組み「塘路地域振興の実施計画表」