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表2-7に、移動後の医療サービス利用の状況と健康状態との関連を示した。老研式活動能力指標との関連をみると、いずれの者も入院している者の方が得点が顕著に低かったが、利用していない者と外来医療のみを利用している者との差はほとんどみられなかった。利用状況別にグループ間比較すると、市内転居者の方が、外来医療のみを利用している者、入院している者の得点が高かった。

介助の必要度との関連をみると、いずれの者も入院している者の方が得点が顕著に高かったが、利用していない者と外来医療のみを利用している者との差はほとんどみられなかった。利用状況別にグループ間比較すると、市内転居者の方が、外来医療のみを利用している者、入院している者の得点が低く、老研式活動能力指標と同様の傾向がみられた。したがって、転入者、転出者は、市内転居者と比較して、外来・入院の医療サービスを利用している者の日常生活能力が低いことが示された。

傷病の有無との関連をみると、いずれの者も医療サービスを利用している者の方が有病率が高く、その傾向は移動前よりも顕著であった。利用状況別にグループ間比較すると、いずれの場合もグループ間で大きな差はみられなかった。

 

表2-7 移動後の医療サービス利用の状況と健康状態との関連

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(3)移動前後の医療サービス利用の変化

 

表2-4-1表2-6-1で移動前後の医療サービスの利用状況を比較すると、いずれの者も、利用していない者の割合が若干減少し、外来医療のみを利用している者の割合が増加し、入院している者の割合が減少していた。また、その傾向は性別、年齢階級別でみても同様にみられた。

 

 

 

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