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国際海事情報シリーズ79 欧州における航海機器のシステム化の現状と動向に関する調査

 事業名 造船関連海外情報収集及び海外業務協力事業
 団体名 シップ・アンド・オーシャン財団  


IBS: Ship Control Centre(SCC)
 統合航海システムであるNACOSシリーズに加え、SAM Electronicsは航海、通信、保全、操船の全機能を統合した総合IBS「Ship Control Center」をターンキー・システムとして販売しており、現在のシステムは第二世代。
 
 同社は、システムの企画、設計、製造、統合を全て一社で引き受けることの利点を強調しており、SSC設置の顧客メリットとしては、以下を挙げている。
 
船主
●全機能を統合することにより、航海と操船の安全性、操作性が向上。
●アフターサービスのコストと品質保証。
●最新技術。
●設計書への準拠。
造船所
●一括購入による競争力のある価格設定。
●建造中のテクニカル・サポート。
●パッケージとしての完全性。
●設置、サービスが容易で、コストも低い。
 
特徴
●データ・ネットワーク、サブシステム、センサー、オペレーティング・システム、コンピューターを統合した安全性の高いシステム。
●ユーザー・フレンドリーなディスプレイとコントロール装置。ワンマン操作も可能。
●見やすいテキスト表示付きアラーム集中管理システム。
●統一デザインかつ多仕様のブリッジ・コンソール。
●フレキシブルなモジュール設計により、いかなる船舶にも設置可能。
●GL、DNV船級協会の性能標準に準拠。
 
主要性能
●航海情報とアラームの集中管理。
●故障した場合の冗長性確保。
●データ、パラメーターの統一性と共通性確保。
●複数のワークステーションから全データへのアクセス可能。
●航海データ、電子海図の自動安全チェック。
●レーダー、チャート、操船データのビジュアル統合。
 
構成機器
(1)航海システム:NACOS
●レーダー
●CHARTPILOT
●TRACKPILOT
●SPEEDPILOT
●MULTIPILOT
●DOLOG、DEBEG EM-Log
●エコーサウンダー
●その他:コンパス・システム、ステアリング・コントロール、ポジション・レシーバー等。
(2)通信システム
●DEBEG GMDSS
●DEBEG 衛星通信システム
●DEBEG 電話通信システム
●DEBEG 火災、ガス警報器、冷蔵コンテナ・モニター、ビデオ・サーベイランス・システム等。
(3)オートメーション・システム
●モニタリング、コントロール:GEAMAR ISL
●船舶管理:GEAMAR ISM
●主機遠隔操作:GEAMOT
●電源管理:GEAPAS
 
販売実績:200基近くを納入済み。(同社発表)
 
他企業との技術提携、OEM供給状況
技術提携:
Lyngsø Marine(デンマーク):2001年より、自動化システムの開発及び販売で提携。
 
OEM:
ジャイロコンパス、オートパイロット:C-Plath(ドイツ)、横河電子機器(株)等から購入。
通信システム、GMDSS: EuroCom Industries AS(S P Radio、Skantiの親会社)からOEM供給。
VDR、AIS: EuroCom Industries AS
 
共同R&Dプロジェクト
ATOMOS IV
 EU出資の航海システムのアップグレード、レトロフィットの最適化に関する汎欧州R&Dプロジェクト。(詳細は本文参照。)
 
Sea-Ahed
 EUの「Competitive and Sustainable Growth Programme」が部分出資する「Simulation Environment and Advisory System for Onboard Help&Estimation of Manoeuvring Performance During Design」プロジェクト。同プロジェクトはBritish Maritime Technology主導で、他の参加企業は、CETENA(イタリア)、Fincantieri(イタリア)、P&O Princess Cruises(英国)。
 
 プロジェクトの目的は、以下の3点である。
(1)初期デザイン段階で、造船所や船社による船舶の操縦性機能へのアクセスを可能にする。
(2)船舶の現在位置をリアルタイムで表示すると同時に、進行状況、将来位置を予測する航海機器の開発。
(3)過去の操縦の再生を利用した操縦トレーニング用機器の開発。
 
 CHARTPILOT ECDISシステムに操縦予測機能を付加した航海・操縦支援システムのプロトタイプをP&O Princess Cruises所有の「Golden Princess」に設置し、2003年秋に地中海クルーズで実験を行う。「Golden Princess」には既にINS「NACOS 65」が搭載されている。
 
Kongsberg
本社所在地
KONGSBERG MARITIME AS
Strandpromenaden 50
P.O.BOX 111
3191 Horten, Norway
Tel: +47 33 02 38 00
Fax: +47 33 04 44 24
E-mail: office@kongsberg.com
 
NORCONTROL IT AS
Bomsveien 17
P.O.Box 1024
3194 Horten, Norway
Tel: +47 33 08 48 00
Fax: +47 33 04 57 35
E-mail: webmaster@norcontrolit.com
 
企業概要
 Kongsberg Gruppen ASAは、ノルウェーの最大の軍事・海事産業グループで、防衛・航空部門Kongsberg Defense & Aerospace ASと民間海事部門Kongsberg Maritime ASからなる。
 
 Kongsberg Maritime ASは、以下の4事業分野からなる。
(1)オフショア、海底:Kongsberg Simrad
(2)ヨット、漁船:Simrad
(3)商船、航海機器:Kongsberg Maritime Ship Systems(KMSS)
(4)海事情報関連技術:Norcontrol IT、Marine IT Company
 
 Kongsberg Maritime全体の2002年度売上は36億300万ノルウェー・クローナで、Kongsberg Gruppen総売上の52%を占めている。営業利益は3億900万ノルウェー・クローナ。売上の75%はノルウェー以外でのビジネスによる。総従業員数は世界21カ国で2,425人。2003年度には、コスト削減の一環として、年間40人程度の人員削減計画を打ち出した。
 
 Kongsberg Maritimeの2002年度業績は、韓国ビジネスの好調によるところが大きい。2002年度に、韓国の造船所向けに、Data Chief C20オートメーション・システム100台を納入、貨物モニタリング管理システム50台の納入契約を締結した。さらに、Samsung/Daewooの新造LNGタンカー7隻向けにBridge Line IBSを納入した。
 
 Kongsberg Maritimeは、ノルウェー国内に6拠点、スウェーデン、オランダ、イタリア、英国、シンガポール、中国、韓国、米国、カナダに海外拠点を持つ。
 
Kongsberg Maritime AS業績
(単位:100万ノルウェー・クローナ)
  2002年 2001年 2000年
売上 3,603 3,619 2,983
EBITA 309 303 195
営業利益 237 236 139
EBT 119 118 80
従業員数(人) 2,425 2,373 2,290
EBITA: Earnings before interest, tax, amortisation and special items
EBT: Earnings before tax
(出所:Kongsberg Gruppen Annual Report 2002より作成)
 
航海機器部門 Kongsberg Maritime Ship Systems(KMSS)業績
(単位:100万ノルウェー・クローナ)
  2002年 2001年 2000年
売上 995 897 637
EBITA 32 49 (14)
営業利益 11 31 (31)
従業員数(人) 604 564 645
EBITA: Earnings before interest, tax, amortisation and special items
(出所:Kongsberg Gruppen Annual Report 2002より作成)
 
略史
 Kongsbergの創業は1814年に遡る。Kongsberg Våpenfabrikkは、ノルウェーのかつての銀山都市Kongsbergと、ノルウェー海軍基地と造船所のある港町Hortenを中心に、一大軍事産業グループに発展した。
 
 1987年、Kongsberg Våpenfabrikkの民間部門は売却され、軍事部門はNorsk Forsvarsteknologi ASと改名された。しかし、1989年のソ連崩壊による冷戦終結後、Norsk Forsvarsteknologi ASは軍事部門のハイテク技術化を進めると同時に、軍事技術を転用した民間ビジネスを強化していった。
 
 1993年、Norsk Forsvarsteknologi ASはオスロ株式取引所に上場、1995年には企業名を現在のKongsberg Gruppenに再度変更した。1990年代から2000年代初頭にかけて、数々の企業買収、再編を繰り返し、総収入は1987年の5億8,100万クローナから2,002年には69億8,000万クローナへ、グループ総従業員数は同時期に2,335人から4,208人へと急成長した。
 
 1965年、Kongsberg Norcontrol Systemが当時のKongsberg Våpenfabrikkの子会社として設立され、船舶のオートメーション・システムの開発、製造事業を開始した。1970年代には陸上支援システム分野に進出した。韓国の主要港10港を含め、これまで27カ国、120施設以上のVTS(VTMIS)設置実績がある。
 
 1997年、Kongsberg Simrad、Kongsberg Norcontrol、Kongsberg Norcontrol Simulation、Simradから構成されるKongsberg Maritimeが発足した。
 
 2000年、Kongsberg Norcontrol Systemは、1995年設立のControl ITと合併し、Kongsberg Maritime内のVTS、IT部門Norcontrol ITとなった。加えて、2002年には、オフショア・ソフトウェア・ソリューション部門Marine Information Technologyが設立され、IT部門が強化された。ノルウェー、シンガポール、英国、インドに拠点がある。
 
 2001年、Kongsberg Gruppenが1990年以降に買収した航海機器関連3社、即ちNavia Maritime AS(Division Autonica)、Kongsberg Norcontrol AS、Kongsberg Norcontrol Simulation ASが統合され、Kongsberg Maritime内の商船、オートメーション、航海機器部門Kongsberg Maritime Ship Systems(KMSS)となった。
 
 2003年7月の企業再編で、Kongsberg Maritime、Kongsberg Simrad、Kongsberg Maritime Ship Systemsが、Kongsberg Maritime ASとして完全統合された。しかし、ヨット、漁船部門のSimradブランドは残る。
 
主要製品(航海関連機器)
レーダー/ARPA: The Data Bridge 10 レーダー/ARPA
ECDIS: SeaMap 10 ECDIS
オートパイロット:AP2000
VDR: Marine Black Box MBB
AIS: AIS100
INS: DataBridge 10、SeaMap10ベースのINS
IBS: BridgeLine BL10
VTS: Norcontrol IT「VTMIS 5060」







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