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3.10.2 新方式レーダーによる追尾性能向上への波及効果の予想

新たな追尾方式について、現時点における新規開発の追尾方式と追尾パラメータによる追尾性能向上に問題が多いことは前述したととおりであるが(3.1項3.10.1項参照)、昨年度の中間報告書 第3章3.5項の新方式レーダーの考察で指摘したとおり、既存の追尾方式などはそのままで、新方式レーダーによる追尾性能の向上への効果については期待できる。

従来レーダーのデータ取得更新の周期は約6秒であるが、新方式レーダーではデータ取得更新の周期が約3秒になる。従って、例えば旋回している一般船舶の追尾では位置及び速度などの追従性も次の図に示すとおり、従来レーダーによる追尾よりも滑らかな追尾ができて、追尾結果もより安定する。

 

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すなわち、新方式レーダーによる処理性能向上として次の2点の効果が予想される。但し、この2点の効果はデータの取り扱い方を2つの面から見たもので、2つの効果が相乗的に得られると言うことではない。

1] 処理周期が短くなることの効果

2] 追尾結果が安定し、追尾の確率が上がる結果、乗り移りやロストが減少する。

以下、おのおのについて説明する。

 

 

 

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