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・リットン・インダストリーズ

エレクトロニクス、情報システム、舶用システムを手がける国防契約企業である。リットン・インダストリーズもまた造船部門において水平統合による積極的な拡張路線を取っている。

リットン・インダストリーズは1961年以来インガルス造船(ミシシッピ州パスカグーラ)を保有しているが、1999年に、ニューポート・ニューズ造船との合併に一旦合意していたアボンデール・インダストリーズ(ルイジアナ州ニューオーリンズ)に対してより有利な買収条件を提案し、最終的にはニューポート・ニューズ造船からアボンデール・インダストリーズを掠め取ることに成功した。アボンデール・インダストリーズの買収の際にリットン・インダストリーズは、ニューポート・ニューズ造船に対しても買収を持ちかけたが、競争上の理由から国防総省が反対の立場をとったため、同買収については最終的には断念せざるを得なかった。(詳細は2-4(2)参照のこと)

1999年8月のアボンデール・インダストリーズの買収成立に伴い、リットン・インダストリーズの造船部門として新たに設立されたリットン・シップ・システムズは、業界第2位のニューポート・ニューズ造船に売上高においてほぼ並ぶ造船グループとなった。同買収によってリットン・インダストリーズは、水上戦闘艦、揚陸作戦艦艇、海上輸送艦の建造において主要な担い手となる。また、ジョーンズ・アクト航路向けのタンカーやクルーズ船を受注建造するなど、海軍艦艇を建造する大手3グループのなかでは現在最も商船建造に積極的である。

 

・ニューポート・ニューズ造船(NNS)

空母建造のマーケットを独占し、潜水艦建造マーケットをエレクトリック・ボートと分け合っている業界第2位の海軍艦艇大手企業である。

1996年12月に親会社のテネコから分離独立して以降、ニューポート・ニューズ造船は、1997年11月に西海岸の海軍艦艇修繕ヤードであるコンチネンタル・マリタイム・インダストリーズ(カリフォルニア州サンディエゴ)を買収することにより、海軍艦艇修繕事業にも参入した。

 

 

 

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