3. 外国人相談事案からみた行政上の問題
(1) 外国人相談の動向と傾向
近年、外国人相談についての組織的充実化が図られ、地方公共団体が直接実施するケース(行政対応型)、地方公共団体が出資する財団法人国際交流協会等が実施するケース(公益法人型)、また、民間ボランティア団体等によるものなど、その組織タイプも多様化するとともに、活動分野を専門化したものや、対象外国人を特定したものもかなり多くみられるようになってきている。
本項では、都道府県及びその都道府県庁所在市等において総合的な外国人相談活動の中核的な役割を果たしている組織の中からタイプ別に幾つか抽出(統計データの分析を行っているもの)し、最近における外国人相談の動向と傾向を概観してみることとする。
ア. 行政対応型
都道府県及び市の組織の一つとして総合的な外国人相談窓口をもつものとしては、東京都や神奈川県、大阪府を始め横浜市、大阪市など大都市部にその例を多くみることができる(資料1「都道府県及び都道府県庁所在市等における外国人相談窓口の状況」参照)。
〔東京都〕
滞在外国人が非常に多く多国籍化現象の著しい東京都では、常設の「東京都外国人相談窓口』を設けて外国人相談を行っている。その取扱件数は逐年増加し、平成10年度には、8,237件に達している。
これを分野別にみると、次のとおり、「入国」(24%)「くらし一般」(17%)「婚姻・国籍」(13%)「しごと」(12%)「教育・余暇」(10%)関係の相談が主流を占めており、これに「医療・保健」「事件・事故」「すまい」に関するものなどが次いでおり、極めて広範囲な外国人相談が行われている。
分野別の増減傾向をみると、「入国」「くらし一般」「婚姻・国籍」関係の相談が横ばい傾向にあるのに対して、「しごと」「教育・余暇」「医療・保健」関係の相談の増加傾向を示している。