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1.5 動揺制御機構とその原理

揺れない浮体構造物の動揺制御機構として多くのタイプを検討し(付録E(P63)参照)、動揺制御の性能が優れ、維持管理ができ、コスト及び施工性に優れた4タイプを選定した。

下記(1)、(2)は浮体の没水部形状を変更し、従来浮体の固有周期を長周期化し動揺の同調現象を回避させるタイプである。(3)、(4)は浮体に減衰(動揺抵抗)を付加して動揺制御を行うタイプである。なお、動揺制御の対象としている波は、波周期4〜6秒の波であり、航走波(付録G(P80)参照)、港内及び内海の波もほぼこの波周期となっている。

 

(1) 水線幅変更型

 

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図1.3 水線幅変更型

 

既存の箱形浮体の水線幅、つまり浮体が水面を横切る幅を減少させたもので、フィンの付加質量増大効果と復原モーメントの減少による固有周期の長周期化により、内海水域の波浪や航走波等の比較的短周期の波との同調を回避させることで動揺を抑える形式である。

 

 

 

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