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(2) SLO-ROL(スロロール)タンク付加型

 

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図1.4 SLO-ROLタンク付加型

 

水線幅変更タイプにエアーダクトを取り付けて加圧空気を注入した構造。左右のタンクには底がなくタンク水と周りの水はつながっており、ここに空気が閉じこめられ、水面を押し下げて吃水より低い位置に水面が来るようにしている。

浮体のRoll運動に伴ってダクト内の空気の移動が起こる。この時のダクト内空気の圧力一定作用による復原モーメント減少と水線幅変更による効果との相乗効果によりさらに固有周期の長周期化が可能となる。また、ダクト内空気移動に対する抵抗によるダンピング効果により、動揺ピークを下げる効果が期待できる。そのため、太平洋、東シナ海などの外海に面した海域での適用も可能となる。

 

(3) 減揺タンク付加型

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図1.5 減揺タンク付加型

アンチロールタンクART(Anti-Roll Tank)と呼ばれる減揺タンクを浮体構造物の屋根部分に載せたタイプである。これは、浮体本体のRoll運動に対して、減揺タンクのタンク水運動によって発生するモーメントが位相差を持って作用するため、Roll運動に対する動揺制御効果が発揮される。タンク水運動に対する減衰は、上図のように金網等を設置することにより調整することができる。

 

 

 

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