説明変数(84年度末、85-89年の平均) (基本統計量表3)
リスク DA:(bond + borrowing) / Asset
パフォーマンス(売上高経常利益率)の10年間標準偏差
将来収益 TobinのQ
企業価値/企業総資産時価(土地、保有有価証券証券時価換算)
担保 HSec:保有有価証券 = 時価換算保有有価証券 / 総資産時価
Hland:保有土地 = 時価換算保有土地 / 総資産時価
(2) FFO企業群の結果(表4)
● 89年末のD1 63%(84年末、48%)、有担保・銀行保証債8%(8%)、借入、29%(43%)。
FFO企業のうちの一部は、バブルの環境の下でも救済オプション付負債選択。
● リスク(D/A)に有意にマイナス、事業リスクに対しては非感応的(我が国最大・最優良の企業から構成されるFFOでは、過去の利益の変動は負債選択に影響を与えない)
● 将来収益(Q)に有意にプラス。
● この時期の優良企業がら構成されるFFO企業群では、リスクが低く、将来収益の高い企業が、救済オプションなし負債を選択し、リスクが高く、将来収益が低い企業は、銀行借入を選好。
● ただし、この効果は、必ずしも大きくない。推計式(1)で見れば、Qの1標準偏差(0.85)の上昇は、FFO企業の資本構成を約10%引き上げる。
(3) ガバナンスの影響
Dit = c + a1 Di t-1 + a2 DAt-1 + a3.Qt-1 + a4.Gov t + u t (2)
Dit = c + a1 Dt-1 + a2 DAt-1 + a3.Qt-1(or DA) + a4.Gov t + a5.Gov * Q(or Gov * DA) + u t (3)
● ガバナンス・ダミーの設計
負債選択に影響を与えうるファクターへの注目。
MBが銀行中持株一位でかつ役員派遣、
MB1=取締役以上、
MB2=常務以上による区分。
Sub Dummy=他の事業会社が筆頭株主で、役員派遣。
Own Dummy=経営者、経営者の姻戚者が筆頭株主
ガバナンス特性(表5)
