日本財団 図書館


024-1.gif

Figure 2.11.Composition of life cycle fossil CO2 emissions from heavy vehicles - future scenario (Blinge M et al, 1997).

 

図2.11.大型自動車からのライフ・サイクル化石CO2排出の構成-将来のシナリオ(Blinge M その他、1997)。

 

エタノールとメタノール/DMEの生産の間の排出ガスの違いは、ライフ・サイクル評価から導き出されたすべての結論に関する、現在利用できる事実からみるとごくわずかです。有機廃棄物から生産されたバイオガスからの排出ガスは最も少なくなっています。しかしながら、CO2の排出は、原材料が栽培されたものかどうか、あるいはそれが廃棄物かどうかで大きく変わるということに留意すべきです。

ライフ・サイクル評価の結果は、大型自動車と小型自動車、および燃料のさまざまな選択に対する化石CO2の排出を示す多くの数字により提供されています(図2.9および図2.10を参照)。評価の結果は、約10年の期間でその商業的ブレークスルーが期待される技術上のレベルに適用されます。

報告書はまた、大型自動車のために選ばれた燃料-エタノール、メタノールおよびsalixからのDME、バイオガス、CNG、LPGおよびディーゼル-に関する将来のシナリオを検証しています(図2.11参照)。しかしながら、このシナリオは非常に不確実で、そのため、これはもし環境的な生産手法が導入されれば、燃料を環境との関係で改善することができる方法の可能性を示唆したものと解釈すべきで、そのようなケースにおいて、将来のその他の方法に関連した結果とみるべきでしょう。しかしながら、これらの不確実性にもかかわらず、このライフ・サイクル分析はバイオ燃料の使用が、現時点で利用できる最善の技術と比較してCO2を半減できる可能性を持っていることを示しています。

要約すれば、Blinge(1997)はさまざまな燃料からの大気への排出ガスの違いが、過去のライフ・サイクル分析の研究で指摘されたよりも小さいものであることを示しています。しかしながら、分析はまたCO2の排出が、我々の自動車の化石燃料の継続的な使用により蓄積されるであろう排出ガスのレベルに関して、少なくとも5分の1に減らすことができることをきわめてはっきりと述べています。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION