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ライフ・サイクル評価

 

燃料のライフ・サイクル評価(LCA)はいくつかのパーティーにより実施されましたが、そのすべてのパーティーが、製品の環境面での評価を高めるため、あるいはマーケティング手法としての評価を高めるために、彼ら自身の視点から彼ら自身の製品を分析する必要を認めました。結果として、異なった結論に導かれた、ほぼ同じ問題に関する分析を含んだ多くの報告書が発表されました。たいていの場合、これら異なった結論はライフ・サイクルの定義の違いによるもの、言い換えれば、ゆりかごから墓場までのどの時点で、ひとつの判断が分析を開始し、終了させたかということです。さらなる問題が、データを選ぶために使用されたさまざまなベースにより、またこれらのデータからどのような一般化がなされたかということから発生しました。しかしながら、燃料の環境への影響の分析は、それがその全ライフ・サイクルについて考慮されていない場合は、完成したものとみなすことはできません。

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Figure 2.9.Composition of life cycle fossil CO2 emissions from heavy vehicles (Blinge M et al, 1997).

図2.9.大型自動車からのライフ・サイクル化石CO2排出の構成(Blinge M その他、1997)

 

2つの主要なライフ・サイクル評価がKFBのバイオ燃料プログラムにおいて実施されました:最初のものはプログラムの最初に実施された研究、Ecotraffic(1992)でした。2番目は最後に行われたBlinge(1997)です。この2番目のものは最も適切であり、適切かつ比較できるデータでアップデートされているので、この章は原則的にこの後者の報告書に基づいています。

Blinge(1997)は以下の自動車燃料のライフ・サイクル分析の結果を示しています:エタノール、メタノール、バイオガス、菜種メチル・エステル(RME)、ジメチルエーテル(DME)、圧縮天然ガス(CNG)、自動車ガス/プロパン(LPG)、ガソリン、ディーゼルおよびガソリンとエーテル混合物(MTBEおよびETBE)。

 

 

 

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