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表2-5に、移動前の医療サービス利用の状況と健康状態との関連を示した。老研式活動能力指標との関連をみると、いずれの者も入院していた者の方が得点が顕著に低かったが利用していなかった者と外来医療のみを利用していた者との差はほとんどみられなかった。利用状況別にグループ間比較すると、外来医療のみを利用していた者では市内転居者の得点が高く、入院していた者では転出者の得点が低かった。

介助の必要度との関連をみると、いずれの者も入院していた者の方が得点が顕著に高かったが、利用していなかった者と外来医療のみを利用していた者との差はほとんどみられなかった。利用状況別にグループ間比較すると、外来医療のみを利用していた者では市内転居者の得点が低く、入院していた者では転出者の得点が高く、老研式活動能力指標と同様の傾向がみられた。したがって、外来医療のみを利用していた者に関しては、市内転居者の日常生活能力が高く、入院していた者に関しては、転出者の日常生活能力が低いことが示された。

傷病の有無との関連をみると、いずれの者も医療サービスを利用していなかった者の方が有病率が低く、入院していた者の方が有病率が高かった。利用状況別にグループ間比較すると、いずれの場合もグループ間で大きな差はみられなかった。

 

表2-5 移動前の医療サービス利用の状況と健康状態との関連

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(2)移動後の医療サービス利用の状況

 

表2-6-1表2-6-2に移動後の医療サービス利用の状況を示した。医療サービスを利用していない者の割合は、転入者17%、転出者19%、市内転居者10%で、市内転居者の医療サービスの利用率が高かった。外来医療のみを利用している者の割合は、転入者75%、

 

 

 

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