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CHAPTER 5章 新潟のサケ、現代
◆新潟のサケ漁
 新潟市域においては、信濃川と阿賀野川で現在もサケ(シロザケ)漁が行われている。漁法としては、信濃川の流し網、阿賀野川の刺し網・流し網・定置網がある。また、小阿賀野川を遡上するシロザケも捕獲されている。現在のサケ漁は、シロザケの孵化放流のための採卵目的に限り許可され、漁師が属する漁協毎に漁獲数に応じて捕獲数が割り当てられている。
 
定置網(1)
 
定置網(2)
 
袋網(1)
 
袋網(2)
 
刺し網(1)
 
刺し網(2)
 
刺し網(3)
 
刺し網(4)
 
◆阿賀野川のサケ漁
 阿賀野川河口部の松浜では、松浜内水面漁業協同組合による刺し網・流し網・定置網が行われている。刺し網は網の目にシロザケをからませて獲る漁法である。網は3隻1組で、全10組ある。網の場所はくじ引きで決め、10日毎にくじを引いて場所を変える。朝6時になると、松浜漁港から阿賀野川へ一斉に出航して網を揚げる。網を揚げるのは2人1組で行う。
 流し網は、刺し網を仕掛けてある場所よりさらに下流、魚道以外の場所で行う。現在、38隻の流し網を行っている。魚道とは、シロザケを自然遡上させるための通路である。
 定置網は網の中に生きたままシロザケを捕らえる漁法である。昼の2時から5人程で網を揚げる。定置網で捕らえたシロザケは、阿賀町の孵化場で採卵・孵化させ、放流する。
 阿賀野川のシロザケは、10月ころから「のりこみ」(遡上)を始め、漁も10月1日から始める。漁期は12月いっぱいまでだが、例年11月末で終えている。
 このほか阿賀野川で行う袋網にも鮭がかかる。袋網は大形地区漁業協同組合と濁川漁業協同組合で行っている。


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