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船舶電気装備技術講座 〔艤装工事及び保守整備編〕 (GMDSS)

 事業名 船舶の電気装備に関する技術指導等
 団体名 日本船舶電装協会 注目度注目度5


(7)インマルサット船舶地球局の装備
(a)一般
(1)船上装置を取付ける前に、取付台に船首マークが船首方向に対して±1.5度以内に付されているか確認すること。
(2)船上装置のベースは軽合金製のものが多く、一方、取付台の構造材及び取付けボルトはほとんどが鋼材であり、異種金属接触となるので十分な防食対策が必要となる。メーカーによっては専用の防食シートが支給されるので、船上装置を取付ける前にこれを貼る。
(3)取付台に船上装置を積込むときは、通常、船上装置にアイボルトなどが用意されているのでこれを使用して吊り上げるが、玉掛けのときロープなどが船上装置のレドーム等を傷つけないよう、また、衝撃を与えないよう注意する。メーカーによっては専用のつり上げ用ロープを支給されている場合があるのでそれを用いる。
 船上装置のレドームは、重量を軽減する目的のため強化プラスチックを用いているので、傷つけると水が浸透する場合があるので注意を要する。
(4)船上装置は、船上装置に取付けてある船首マークと取付台の船首マークを一致させて取付台に固定する。
(図4・72参照)
 
図4・72 マークとの一致
 
(5)接地
 船上装置には、専用の接地用端子か接地板が用意されているので、これらを用いて船体へ接地する。(図4・73参照)
(6)船上装置はボルト・ナットで固定するが、船の振動で緩むことがあるので十分締付け、ダブルナットにしておくとよい。
 なお、露出されているボルト・ナット部には防錆・防水及び後日のメンテナンス等のためシリコンシールなどを塗布するとよい。
 
図4・73 船上装置の固定及びアース銅板の取付方法
 
(7)ケーブルの布設
 ケーブルは特殊ケーブルを使用する場合が多いので、接栓付でメーカーより支給され、その布設要領も記載されているので内容を熟読して工事すること。特に、特殊ケーブルであるため、接栓と防食ビニル等を損傷すると、替わりのケーブルを入手するのに時間がかかることがあるので注意すること。
 船上装置は暴露部に装備するのでケーブル導入口には防水グランドを使用し、船尾側に装備している。グランドに入れるところでは、規定の曲げ半径とし、グランドの近くでクランプし、不必要にケーブルを余らさないようにする。
 余分なケーブルがあると長期にわたる船の振動でケーブルが疲労し、硬化して切断したり、切断しなくても絶縁層に亀裂が生じ、漏電の原因になったりする。
 グランドの締付けは専用の工具を用いて十分締め付ける。
 終了後、油性パテ又はシリコンシールを用いて防水を行う。
(8)完全防水とするための注意
 船上装置の浸水の一つは呼吸作用による水の吸込み現象である。船上装置は暴露部に装備するので温度の差の影響を一番大きく受ける。つまり、雨などに当たって外面が濡れ、そこに風が吹くと気化熱が奪われて急激に冷やされるので、船上装置内の空気の体積が縮まって負圧になり、吸込みを起し、雨や海水が内部に侵入してくる。一度入った水はほとんど出て行くことはなく溜まってゆく。したがって、ケーブルの処理を確実に行い、グランドを確実に締め付ける必要がある。
(b)インマルサットC空中線の取付方法の例
 空中線の設置計画及び工事は、以下の手順に従って行う。
(イ)船体図面を参照して、以下の基本的事項を満した設置場所を立案する。
(1)HF空中線から5m以上離す。
(2)VHF及びGPS等の空中線から約3m以上離す。
(3)磁気コンパスから3m以上離す。
(4)レーダー空中線の回転領域から離す。
(5)煙突からの熱、煙及び挨を避ける。
(6)激しい振動および衝撃を避ける。
(ロ)空中線は、可能な限り、船首及び船尾方向において水平に対し-5度以内に、左舷及び右舷方向において水平に対し-15度以内に障害物がないような位置に設置しなければならない。図4・74を参照のこと。
(ハ)また空中線は、1m以内に2度を越えるシャドーセクターの原因となる障害物を避けるように設置しなければならない。図4・75は、一般的な設置場所の例を示す。
(ニ)資料1に障害物による受信レベルの劣化の計算式を示す。
(ホ)空中線の設置に必要なポールまたはマストは、上記のガイドライン及び保守性を考慮して準備しなければならない。空中線の設置については図4・76〜図4・79を参照のこと。
 
図4・74 船上装置の装備設計例
(拡大画面:32KB)
 
図4・75 装備場所の例
(拡大画面:30KB)







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