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(c)臨時検査
 臨時検査は、法第2条第1項各号に掲げる事項(航海用具や電気設備など)又は無線電信等について、船舶の堪航性又は人命の安全の保持に影響を及ぼすおそれのある改造などを行うときに行う検査(法第5条第1項第3号)で、次のような改造又は修理を行うときには、臨時検査を申請しなければならない(船舶安全法施行規則第19条)。
イ 船舶に固定して施設されるものの新設、増備、位置の変更又は性能若しくは形式の異なるものとの取替え
ロ 法第4条第1項の規定により施設する無線電信等の取替え
ハ 船舶設備規程第302条の6に規定する危険場所(引火性液体のタンク、ポンプ室その他の引火性液体が漏洩し又は蓄積するおそれのある場所)に布設している電路の変更又は取替えの作業
(d)臨時航行検査
 臨時航行検査は、船舶検査証書を受有しない船舶を臨時に航行の用に供するときに行われる検査で、次のような場合に行われる。
イ 日本船舶を所有することができない者に譲渡する目的でこれを外国に回航するとき。
ロ 船舶を改造し、整備し、若しくは解撤するため、又は法による検査若しくは検定若しくは船舶法による総トン数の測度をうけるため、これをその所要の場所に回航するとき。
ハ 船舶検査証書を受有しない船舶を、やむを得ない理由によって臨時に航行の用に供するとき。
(e)特別検査
 特別検査は、国土交通大臣が一定の範囲の船舶について事故が著しく生じている等により、その材料、構造、設備又は性能が法第2条第1項の命令に適合しないおそれがあると認める場合に、これらの船舶について特別検査を受ける旨を公示して、一定の期間を定めて特別に行う検査である。この場合、検査を受けるべき船舶の範囲、検査を受けるべき事項、検査を受ける場合の準備等について公示される。
(f)製造検査
 製造検査は、我が国で製造され船舶安全法の適用を受ける船舶のうち、船の長さが30メートル以上の船舶(注)の製造者に対し強制されている検査であり、船体、機関及び排水設備の設計、材料及び工事並びに満載喫水線を標示する船舶については、満載喫水線を定めるのに必要な事項に関し、船舶の製造に着手した当初から完成時までの間において、その工程に従って、精密に検査をするものである。製造検査においては材料試験、圧力試験及び機関の陸上運転が行われる。
注:次にあげる船舶を除く。
イ 平水区域のみを航行する船舶であって旅客船、危険物ばら積船及び特殊船以外のもの。
ロ 推進機関及び帆走を有しない船舶。(危険物ばら積船、特殊船、推進機関を有する他の船舶に引かれ、又は押されて人の運送の用に供するもの及び係留船を除く。)
ハ 外国の国籍を取得する目的で製造に着手した後、日本の国籍を取得する目的で製造することとなった船舶であって管海官庁が認めるもの。
(g)予備検査
 船舶安全法第6条第3項の規定によって、船舶安全法施行規則第22条に係る船舶用物件については、これを備え付ける船舶が特定している以前でも、製造者、修繕者等の申請によって、あらかじめ検査を受けておくことができる制度である。
 航海用レーダーは、予備検査の対象物件として船舶安全法施行規則第22条に規定されている。
 型式承認を受けていない型式の航海用レーダーを、法定備品として義務船舶に装備するような場合に本制度が利用できる。







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