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D 海難事故の発生状況
 
 マ・シ海峡における海難事故に係る統計について、現在、公表されているものは、マレーシア海事局が同局のホームページに掲載している「海難救助活動実績」だけとなっています。
 
II-13 
マラッカ海峡における月毎の海難救助活動実績(2002年)
海難の種類 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 割合
衝突 2 0 2 1 0 2 1 2 1 0 0 0 11 8
乗上 3 1 2 0 5 3 1 0 0 3 3 0 21 15
沈没 0 0 1 0 1 0 0 0 1 1 2 0 6 4
医療支援 0 4 0 0 3 1 1 1 2 0 0 0 12 9
機関故障 2 1 0 2 1 0 0 2 2 2 0 0 12 9
火災 0 1 1 0 1 0 2 0 1 1 1 0 8 6
海中転落 1 1 3 0 0 1 0 0 0 0 0 0 6 4
緊急 0 5 3 9 3 4 3 3 3 0 6 0 39 29
その他 0 1 9 0 3 3 0 0 4 0 1 1 22 16
合計 8 14 21 12 17 14 8 8 14 7 13 1 137 100
 
出展:マレーシア海事局ホームページ http://www.marine.gov.my
 
 このマレーシア海事局の統計は、マラッカ海峡(マレーシア領海内)で発生した海難事故のみの件数であると考えられ、同海峡のインドネシア領海やシンガポール海峡を含めると、年間、かなりの数の海難事故がマ・シ海峡全体で発生していると考えられます。海難の種別では、衝突が8%、乗上が15%、沈没が4%であり、全体の27%を占めています。
 
E 治安状況
 
 海上セキュリティーに係る様々な事象の中でも、とりわけ海賊及び船舶に対する武装強盗は、海上貿易活動にとって、数百年来続く脅威です。一方、海上テロリズムは、比較的最近になって出現してきた新しい問題です。これらの問題を根絶することは極めて困難ですが、現在の社会秩序に重大な影響を与える事案として各国が共同で取り組んでいく必要があります。これまで各国においては、多大なる労力と資材をこの問題解決のために投入してきていますが、残念ながら、解決の道筋はたっていません。
 
海上セキュリティー
■セキュリティーをどのように定義するか、という問題がある。セキュリティー問題とは、一般的に、国家の保全や存立基盤などに脅威を与える事象、ということで、一昔前までは、国が主体となる戦争がその典型的な事例であった。当時は、一個人や団体などの行為は、国家の保全や存立に影響を及ぼすほどのものではなかった。しかし、最近においては、麻薬の国際取引、国際テロ行為、武器の密輸出入などの犯罪行為についても、放置しておけば国家の保全などに影響を与えうるとの認識が一般的になり、これらの事象についても、Non-Traditionalなセキュリティー事象としてとらえることが一般的になっている。海事専門家の中には、従来のMilitaryに係るものがセキュリティーであり、それ以外のものは全てセーフティーととらえるべきである旨主張するものがいるが、IMO関連条約での使用例(SOLAS条約)、米国中央組織での使用例(Homeland Security)などを鑑みるに、そのようなとらえ方は適当ではない。なお、米国のブッシュ大統領が、「テロに対する戦争」という矛盾する言葉を政治的プロパガンダとして使用したことも混乱の一因になっているように思われる。
 
海賊及び船舶に対する武装強盗
■海賊行為の定義について、海洋法条約はその第101条で、場所的な要件として、公海、いずれの国の管轄権にも服さない場所、で発生したものに限るとしており、領海内など沿岸国の管轄権が及ぶ場所において発生したものは、一般的に「船舶に対する武装強盗(armed robbery against ships)」と呼び区別している。この区別は、本条約が公海等における海賊行為に着目し、これに対し国際社会が協力して対応していくべき旨を定めていることによるものである。
 
■インドネシアで発生する海賊事件の大部分は、領海内および港内で発生しており、海洋法条約で定める海賊行為には当たらない。国際会議などでインドネシアは盛んに海賊事件の発生は少ない旨主張するが、その意図は、普遍的管轄権の行使が認められる海賊行為とは異なり、もっぱら沿岸国の管轄権が及ぶ国内問題であり、他の国から干渉をされるべき問題ではない、ということにあると考えられる。しかしながら、いわゆる広い意味での海賊行為は、海洋法条約の定義に該当するしないにかかわらず、現に当該沿岸国以外の国に関わる船舶が被害に遭う以上、一国の国内問題として見過ごすことができないことには変りはない。
 
数百年来続く脅威
■東アジアにおいては、13〜16世紀頃、瀬戸内海、北九州の海賊が朝鮮、中国の沿岸地域を掠奪してまわり、倭寇(日本からの賊という意)として恐れられていた。北欧においては、8世紀後半から11世紀前半にかけて、スカンジナビアなどの海賊(バイキング)がヨーロッパ各地を襲撃していた。また、西欧においても、英国の海賊ドレイク(後に英国艦隊の副提督としてスペインの無敵艦隊を撃破(1588年)、エリザベス1世からナイト(騎士)を授与される)などがスペインの交易船を襲撃していた。
 
比較的最近になって出現してきた新しい問題
■1985年10月、イタリア客船のアキレ・ラウル号(Achile Lauro)が地中海の公海を航行中、パレスチナ人のテロ組織により乗っ取られ、米国人乗客1名が殺害された。この事件を契機として、「海上航行の安全に対する不法な行為の防止に関する条約」(シージャック防止条約)の検討が開始され、1988年3月10日、ローマで採択された。
 
 マ・シ海峡を含めた東南アジア海域は、海賊事件の頻発地域です。とりわけ、マ・シ海峡については、海上交通路として重要であること、地政学的に重要な場所に位置していることから、海賊問題に加え、新しいタイプの海上テロ事件発生の危険性が指摘されています。海上セキュリティーの専門家などは、マ・シ海峡を通航する原油タンカー、同海峡の重要施設である石油化学工場やコンテナ港を標的にした海上テロ事件の差し迫った脅威について警告しています。
 
新しいタイプの海上テロ事件発生の危険性が指摘されています。
■So far, terrorists have mainly used trucks and other motor vehicles packed with explosives, or fuel-laden aircraft, as their most destructive weapons. Now, one of the biggest concerns of authorities is that terrorists may strike using another vital form of transportation - ships and cargo container. (Michael Richardson, A Time Bomb for Global Trade, Institute of Southeast Asian Studies (2004) p.5)
 
 マ・シ海峡はインドネシア、マレーシアというイスラムの国々によって囲まれています。また、同海峡が位置する東南アジア地域には、国際テロ組織のアルカイダとつながりがあるとされるジェマ・イスラミア、アブ・サヤフといった過激武装テロ集団が存在しています。東南アジア諸国は、シンガポールなどを除き、まだまだ発展途上の段階にあり、貧困や汚職、財政赤字といった構造的問題を抱える国が多数を占めています。このように、極めて不安定な社会体制の土台の上に現在の秩序が成り立っており、根本的な問題解決を困難とする要因の一つになっています。
 
 更に、マ・シ海峡には、地域的な不安定要因をかかえる場所があり、海賊や海上テロリズムの問題を更に複雑化しています。インドネシア・スマトラ島北端のナングロ・アチェ州には、分離独立問題に起因する政治的、軍事的不安定要因が存在します。同地域は、マ・シ海峡の西側入口に面し、付近海域を中東からの原油を運搬するタンカーなどが多数航行しています。アチェ独立運動(GAM)と呼ばれるインドネシア中央政府に敵対する反政府武装勢力のメンバーが、海賊、武器の密輸、海上テロなどの犯罪活動に関与している可能性が指摘されています。また、タイ南部のパタニ県やナラティワット県でも、分離独立運動に起因する治安上の不安定要因が存在します。同地域は南シナ海に面していますが、当該運動が地域的な広がりを示す場合には、マ・シ海峡の安全な通航に影響を与える可能性も否めないため、今後の情勢の推移を見ていく必要があります(図II-15参照)。
 
1. 海賊事件の現状
 
 民間機関である国際海事局(IMB: International Maritime Bureau)は1992年10月、マレーシアのクアラルンプールに「海賊報告センター(Piracy Reporting Centre)」を設立し、船舶からの海賊報告の受信中継業務などを行うとともに、海賊事件の現状に関する報告書を四半期毎に発行しています。マ・シ海峡を含む東南アジア地域で発生する海賊事件(未遂を含む)の発生件数は、同局の統計によると下表のとおりです。
 
II-14 
過去5年のマ・シ海峡における海賊事件発生件数(国際海事局(IMB))
1999年 2000年 2001年 2002年 2003年
マラッカ海峡 2 75 17 16 28
シンガポール海峡 14 5 7 5 2
合計 16 80 24 21 30
東南アジア合計 161 242 153 153 170
全世界合計 300 469 335 370 445
 
 東南アジア海域における2003年の海賊事件の発生件数は170件(前年は153件、前年比11.1%増加)であり、世界全体(445件、前年比20.3%増加)の38.2%を占めています。世界全体では、前年370件、前々年335件であり、突出した2000年を除き、ここ数年は着実な増加傾向を示しています。
 
 多数の海賊事件が報告されている東南アジア海域の上位3港(錨泊地)は、インドネシアのバリクパパン港(Balikpapan)が7件(前年は21件)、フィリピンのマニラ港(Manila)が6件(前年は0件)、インドネシアのサマリンダ港(Samarinda)とジャカルタのタンジュン・プリオク港(Jakarta-Tg. Priok)が5件(前年はともに11件)となっています。
 
II-15 
2003年東南アジアで発生した170件の内訳
(国際海事局(IMB))
実際の襲撃事件 襲撃未遂事件 合計
乗船 ハイジャック 行方不明 火器の使用 襲撃未遂
インドネシア 76 9 1 3 32 121
マレーシア 3 2 5
マラッカ海峡 6 3 8 11 28
フィリピン 7 2 3 12
シンガポール海峡 1 1 2
タイ 2 2
合計 95 12 1 13 49 170
 
 海賊襲撃時の船舶の運航状況については、東南アジア海域の実際の襲撃事件108件のうち、47件(43.5%)が、また、同海域の襲撃未遂事件62件のうち、7件(11.3%)が停泊又は錨泊中となっています。この実態を別な角度から見ると、停泊又は錨泊中の船舶に対する海賊事件計54件のうち、47件は成功、7件は未遂であり、襲撃成功率は87%、一方、航行中の船舶に対するもの計116件のうち、61件は成功、55件は未遂であり、襲撃成功率は52.6%となります。
 
 襲撃に使用される武器は、世界全体の合計件数(445件)中、銃器(100件)、ナイフ(143件)となっています。東南アジア地域では、170件のうち58件において銃器が使用されており、世界全体の平均(22.5%)に比べ、銃器の使用される比率が34.1%と高くなっています。
 
 襲撃された船舶の船種及び国籍については、特段の傾向、規則性は見られません。なお、世界全体では、日本籍船に関するものは0件(前年は1件)、日本関係船舶に関するものが24件(前年は20件)報告されています。
 
 依然として、東南アジア海域は、世界三大海賊多発地域(他の二地域は、(1)アフリカ・紅海地域、(2)南・中央アメリカ・カリブ海地域)の中の一つとなっています。世界全体の海賊事件発生件数は憎加傾向にあり、2003年は、1991年にIMBが統計をとり始めて以来、2番目の高い発生件数となる445件を記録しました(なお、過去最高は2000年の469件)。
 
 インドネシア海域は2003年についても依然として最高の発生件数(121件)を記録しました。マラッカ海峡については、前年は16件と2000年の75件に比べ著しい減少を示したが、2003年は28件と増加に転じました。タンカーを攻撃対象とした事件は22%と増加しました。また、特にマラッカ海峡においては、複数のボートが協力をして船舶を襲撃する事件が増加しています。この種事件では、船舶の上部構造物に銃を乱射し船舶を強制的に停船させるという手口も用いられています。
 
 ハイジャック事件の発生傾向は、ここ2、3年、増加傾向を示していましたが(2002年には、ハイジャック事件が16件から25件に増加するなど、より計画された知能犯的事件が増加していることが懸念された)、2003年については、19件に減少しています。なお、ハイジャック事件は、おおまかに、分類1:軍事的組織による軍事作戦的襲撃活動であり、乗組員を人質にとり、当該組織の活動資金とする身代金を要求するもの、分類2:タグやバージ等のいわゆるソフト・ターゲットを攻撃対象とするもの、に分かれます。
 
 また、殺害された乗組員・乗客の数は、2001年の21名から前年は10名に減少したが、2003年は再度21名に増加しました。
 
 1999年10月のアロンドラ・レインボー号事件以降、国際犯罪組織が関与すると考えられる大規模な海賊事件は発生していません。
 
 海賊事件による被害は、専ら、金銭、船の艤装品、貨物、船体、乗組員の生命に及びますが、船舶が一時的に海賊の支配下に置かれることにより、他の通航船舶との衝突事故、浅瀬への乗り上げ事故、当該事故に引き続いて発生する可能性のある油流出事故など、二次的な被害を生じることがあります。
 
2. 東南アジアのテロリズムの現状
 
 マ・シ海峡が位置する東南アジア地域には、国際テロ組織のアルカイダとつながりがあるとされるジェマ・イスラミア、アブ・サヤフといった過激武装テロ集団が存在していることは先に述べました。特にジェマ・イスラミアは、シンガポール、マレーシアなどにも活動拠点を置いており、東南アジアのほぼ全域で活動していると考えられます。実際にシンガポール、マレーシアなどではその構成員が治安当局に拘束されています。
 
⇒テロリズム
■「テロリズム(terrorism):特定の政治目的達成のために、暴力またはその威嚇を通じて恐怖状態をつくりだす行為。容疑者、被害者、行為地などが複数国家にまたがるテロ行為を国際テロとよぶ。」(現代用語の基礎知識2003 513頁)
 
 テロリズムをどのように定義付けするかについては、現在、統一されたものがなく、各組織が個々の必要性にもとづき行っているのが現状である。なお、テロ問題に対処するに際し、統一された定義が必要であると主張する者もいる。
 
■海上テロリズムと海賊の相違点であるが、(1)行為の動機(政治的宗教的か経済的か)、(2)行為の対象(欧米的、世俗的、キリスト教的なものか金銭的価値のあるものか)、(3)行為の結果(破壊か略奪か)というように分けて考えることができる。しかし、海賊についてもテロリズムについても、経済較差が原因であったり、高度な銃火器が使用されたり、人命被害や船舶の破壊が生じているなど共通する部分も多く、また、通航船舶の両舷を取り囲んでいきなり機関銃を掃射する海賊もいれば、アチェのGAMのように宗教を掲げる団体が海上で強盗などの犯罪行為を働いている例もあり、海上テロリズムと海賊との境は截然としない。
 
ジェマ・イスラミア、アブ・サヤフといった過激武装テロ集団
■ジェマ・イスラミアは、1940年代に出現したダルル・イスラム(イスラムの家という意)という団体がもとになっており、オランダの植民地政策に対抗するインドネシア革命軍と共に戦った同士を意味する。1949年のインドネシア独立後、ダルル・イスラムのメンバーはインドネシア政府の抑制によりマレーシアなどに逃亡するが、1998年のスハルト政権崩壊後はインドネシアに帰国する幹部もあった。その後、マレーシアに逃亡していたダルル・イスラムの指導者が、インドネシア、マレーシア、フィリピン南部、シンガポールにわたるイスラム国家を建設する目的でジェマ・イスラミアを結成するが、その中に、アブ・バカル・バシルやアブドラ・スンカーも含まれていた。アブドラ・スンカーは旧ソ連アフガン戦争に参加しアルカイダとの関係を親密にする基盤を作ったとされる。その後、彼は、アフガニスタンのアルカイダの軍事訓練所にジェマ・イスラミアのメンバーを送り込んでいる。1999年、アブドラ・スンカーは死亡するが、アブ・バカル・バシルが指導権を握る。その後、ジェマ・イスラミアは2000年12月のインドネシア各地の教会爆破事件、2002年10月のバリ島爆破事件などの一連のテロ事件を実行することになる。現在、アブ・バカル・バシル(2002年10月、インドネシアで身柄を拘束)は同組織の精神的指導者とされ、また、通称ハンバリ(本名リドワン・イサムディン)(2003年8月、タイで身柄を拘束)は軍事的指導者とされる(White Paper, The Jemaah Islamiyah Arrests and the Threat of Terrorism, Ministry of Home Affairs, Singapore (2003) p.6)。
 
■東南アジアの過激武装テロ集団は、この他にも、インドネシアのアチェ独立運動(GAM)、フィリピンのモロ・イスラム解放戦線(MILF)、マレーシアのマレーシア武装組織(KMM)、タイのパタニ・イスラム闘争運動(GMIP)があり、相互に、また、アルカイダともつながりがあるとされている。これらの集団のほとんどがイスラム原理主義に活動理念を置いており、域外のイスラム集団からの支援を受けているとされる。
 
シンガポールではその構成員が治安当局に拘束されています。
■シンガポール当局は、2001年、13名のジェマ・イスラミアのメンバーの身柄を拘束し、取調べによって判明した事実を、「White Paper, The Jemaah Islamiyah Arrests and the Threat of Terrorism」として公表した。その中には、同組織の歴史的背景、目的、東南アジア・テロ・ネットワーク、シンガポールを対象としたテロ計画などについて詳しく述べられている。
 
 2001年の米国同時多発テロ事件を契機に、各国治安当局の摘発活動が強化され、テロリスト国際的包囲網が形成されつつあります。東南アジアにおいては、ハンバリ、アムロジ等のジェマ・イスラミア幹部の逮捕などにより、活動力が低下しているとされてはいるものの、宗教的理念を活動の原動力としていること、逮捕された幹部に代わる新しい世代の幹部が存在すること、世界最大のイスラム教徒を抱えるインドネシアやマレーシアでは潜伏する場所が豊富にあること、宗教学校からテロ活動に適した人材をリクルートし教育していること、活動資金が豊富であること、などから、引き続き、テロの脅威は存在しています。
 
活動資金が豊富
■過激武装テロ組織の中でもジェマ・イスラミアは活動資金が豊富であるとされる。ジェマ・イスラミアは、その活動を支えるため、洗練された資金調達やビジネス構造を作り上げている。ジェマ・イスラミアには、EQTISOD(Economic Wing)という組織があり、そこが長期的な資金調達計画の策定や実際の資金調達活動を行っている。ジェマ・イスラミアは、各地に会社を設立しビジネスを行っており、そのビジネスから得られる利益の10%が「ジハド基金(Jihad Fund)」として積み立てられる。その基金からの支出は、専ら軍事的指導者であるハンバリが管理しており、メンバーの交通費、アフガン、ミンダナオでの軍事訓練、武器、爆薬の購入などに充てられる(White Paper, The Jemaah Islamiyah Arrests and the Threat of Terrorism, Ministry of Home Affairs, Singapore (2003) p.6)。
 
引き続き、テロの脅威は存在しています。
■マ・シ海峡沿岸3カ国で発生した主要なテロ事件は次のとおりである。
・2002年10月12日 バリ島での爆破事件
・2002年12月 スラウェシ島、マクドナルド爆破事件
・2003年4月 ジャカルタ空港ターミナル爆破事件
・2003年7月 インドネシア国会敷地内爆破事件
・2003年8月5日 ジャカルタ・マリオット・ホテル爆破事件
・2004年9月9日 ジャカルタ・オーストラリア大使館前の爆破事件


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