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5. 旅客船の入渠整備に関するアンケート調査
5.1 アンケート調査の目的
 内航旅客船は、毎年の船底検査が義務づけられているが、優良・適切な保守管理体制を有する等の一定の条件を満たす船社・船舶に対し、入渠時期が1年を超える間隔で弾力的に設定できるような検査制度(仮称:「船体計画保全検査制度」)の導入について検討するため、現状の船体、機関の整備状況等の実態を把握する目的で調査を実施した。
 
 船体計画保全検査制度の実施の可能性が高いと見込まれる、沿海区域以上の航行区域を有する、総トン数2,000トン以上で、船齢15年未満の船舶を保有する28の旅客船事業者に、調査票(参考資料5.2.1)を配布して調査した。
 その結果、表5.2.1のとおり、24の事業者から73隻の船舶に関する回答があった。
 
5.3.1 回答船舶の概要
(1)用途(船種)内訳
 回答のあった船舶73隻のうち、2隻が貨客船であるが、その他はすべて自動車航走船(旅客フェリー)であった。
 
(2)トン数内訳
 回答のあった船舶は、総トン数2〜4千トンの船舶が最も多く24%(17隻)であった。
 その他のトン数については、2千トン刻みで見ると、下図のとおり、各クラスともほぼ同じ割合で分布している。
 
回答があった船舶の総トン数内訳
 
(3)船齢別内訳
 回答のあった船舶は、各船齢を2年毎に区切って見ると、船齢5-6年と7-8年が各10%程度と少ないが、その他の船齢については、各20%程度と、ほぼ同じ割合で分布している。
 
回答があった船舶の船齢(平成16年現在)
 
(4)機関馬力別内訳
 回答のあった船舶の機関馬力は、4千馬力毎に区切って見ると、8,000-12,000馬力、16,000-20,000馬力、24,000-28,000馬力、32,000-36,000馬力のクラスが、各15%程度と割合が多かった。
 
回答があった船舶の機関馬力
 
(5)航行区域別内訳
 回答のあった船舶の航行区域は、73%が沿海区域であり、その他は、近海区域又は限定近海区域であった。
 
航行区域
 
(6)運航(運転)時間別内訳
 回答のあった船舶の年間運航(運転)時間は、6千時間台が全体の38%と最も多く、運航時間が少なくなるほどその割合が減る傾向にある。
 
運航時間別 隻数内訳







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