9/21(火) まきはだ入れ
マキハダ、マキナワと呼ぶ桧の皮から作った繊維の縄を船内側の板の継ぎ目に水漏れ防止として打ち込むもので、最初はクチアケ、次にヤトクを使ってマキ縄の打ち込み、最後はナラシといって後をならしパテで埋めて仕上げる。ヤトク先には抜くとき滑りを良くするためのオイルをつけて行う。(道具写真 参照)
マキハダ入れ(水漏れ防止)
9/22(水) ウワダナ(上棚)左右の取り付けが完了すると、9月23日から中ダナ、ウワダナの補強と屋形柱の支持部材(支柱)を兼ねたスバン(L型)とシキオサエ(2寸厚)を取り付ける。
○仮スバンの取り外し。
棚板(中棚・上棚)取り付けの作業上取り付けた仮スバンを取り外し、一旦板だけの箱舟にする。仮スバン固定に使った釘孔は埋め木で埋め直しておく。
○敷押えとスバン(屋形の柱の支持部材となるスワン)の切り出し
ナカダナ上部までの各場所での断面を「クチヒキ」(道具写真 参照)と呼ぶ二股の墨指しで写し取り切り出す。両端の角にはアカ抜きのための孔も作っておく。
敷押えと補強材の加工(敷押え、すばんの形状例)
○シキオサエ(敷押え)を取り付け
シキオサエはシキとタナを補強する仕切りで、フダテ(板子)を受ける根太材の支えの役目もする。トモの隔壁とオモテの隔壁の間(客席)に2尺8寸間隔で、厚さ2寸の桧材(高さ26.6センチ)を入れる。船内からは5寸オトシ(釘)で、外からは5寸カシラ(釘)で固定する。
敷押えの取り付け
○屋形柱支持部材の取り付け
スワンに似たL型の桧の補強材で、屋形を支える柱(3寸)が入る胴の間の前、後ろ、中央の3ヵ所に取り付ける。胴の間は5メートルあり、前後の端と中央の2.5メートル位置に、船の断面内寸を写して切り出した桧のL型の腕木を杉の木ボルトで固定する。固定の方法は側面から3本、底面から3本を打ち込み余った部分は鋸で切り落としシャチ(栓)を打ち込み固定する。
敷押えと補強材の取り付け
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