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活動事例報告書(平成17年1月21日)
 
すき焼きバンド(豊川市立中部小)
 豊川市立中部小学校では、3年前にPTA会長の提唱で、ボランティア活動が盛んです。それまでにも、PTAが学校美化などの活動を行っていたのですが、PTAは組織立っているため活動を行うには企画や、準備が大掛かりになってしまいます。また、役員を中心として、お役として参加する形となり、自主的なボランタリィな行動とは言えません。そこで、仲良しグループで楽しく学校運営に関わっていくボランティアグループの形成を提唱し、学校・PTAから保護者・学校OB・地域の方々にボランティアの募集を行いました。
 まず、最初にお母さん方が活動を始めました。図書館の本の整理を行うグループが形成されました。先生と一緒になって本の整理を行い、今では本の読み聞かせも行っています。次に、校庭のベンチづくりに「DIYボランティア」の募集を行い、お父さん方を中心に多数のベンチが製作されました。ほかに、学校をきれいにしようと、「清掃ボランティア」、クラブ活動の指導をしてくれる地域の方々、さまざまなボランティアグループが形成されました。子供達も負けていません。雨水利用のタンクを作るボランティア、児童会室の床と壁に木を張るボランティア、これらの活動を「キッズボランティア」として、校長や校務主任の先生方に自主的に手伝いをお願いしています。しかし、どうしてもお父さん方のボランティアグループが形成をされません。ベンチ作りや農機具置き場作り等のボランティアを募集すれば、参加はしていただけるのですが、自主的なグループの形成にいたりません。そこで、今年のPTA会長の提唱で、学校に眠っている楽器を使って演奏会を行おうと「おやじバンド」の募集を行いました。むかしブラスバンド部で活動をしていた方、今でも、趣味でバンド活動をしている方、子供にカッコイイところを見せたい方々が集まってバンドが形成されました。名前は、いろいろな人が混ざりあって「すきやきバンド」ということになりました。演奏会は、学校の日に行いました。
 「すきやきバンド」は何日も練習を重ね、最初はすきやきというよりは、やみ鍋のような状態でしたが、演奏会当日には、保護者も子供達も聞きほれるような演奏となりました。
 指揮は、校長が行い、当日、同時開催であった地域の達人を紹介する「わくわくステージ」に参加したダンスグループも飛び入り参加し、大変盛り上がりました。
 演奏したお父さん方も大満足で、「子供達が喜ぶ行事を自分達の手で行おう。」という方もみえました。
 このバンドのグループが中心となっておやじのボランティアグループが形成されればと思います。また、これらの各ボランティアグループをうまくネットワークすることをPTAが担っていけば、形骸化されているといわれるPTAが学校運営を協力していけるものと思います。また、子供達の人間力をつける教育にも役立っていくものと考えます。
 最後に、このような形で保護者や地域の方々が学校運営に参加する形ができました事は、学校長・教頭・校務・教務の先生方のご理解と協力があったからこそであります。これからも、保護者と教師が協力し合って学校運営がされていきますことを切望いたします。
 
 
 
 
豊川市立中部小学校/生徒数:769人/
世帯数:403世帯/おやじバンド:38人(内男性18人)
 
報告者:竹本 裕一(穂の国まちづくりネットワーク)







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