(4)道路
十和田湖周辺の主要道路は、青森市(青森県)―大館市(秋田県)へと続く国道103号(青森十和田湖線)、十和田市から十和田湖北側を通り弘前市まで続く国道102号、八戸市から弘前市までを走る国道454号と大きく分けて3路線ある※14。
1934年(昭和9年)に、青森から十和田湖間のバス道路工事が完工したことや、1967年(昭和42年)の秋田県滝ノ沢道完成により十和田湖一周道路が開通したこと、さらには1975年(昭和50年)の焼山から子ノ口までの奥入瀬歩道(遊歩道)の完工などにより十和田湖へ多くの観光客が訪れるようになった。
また、冬期(12月〜4月)に通行できるのは、青森県側からは奥入瀬渓流沿いの国道102号、秋田県側からは、鹿角方面からの国道103号がある ※15(図2-2-5の下図)。青森県土木部道路維持課発行の「十和田湖への道 八甲田除雪のあゆみ」 5)によると、青森県側から十和田湖への道として古い歴史をもつ青森十和田湖線は、1955年(昭和30年)からの試験除雪を経て、道路開通が6月初旬から5月上旬、さらに現在では、4月上旬の開通へと推移している(表2-2-4)。
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(この地図の作成にあたっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)、数値地図25000(行政界・海岸線)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用した。承認番号−平15総使、第579号) |
番号 |
路線名 |
閉鎖区間 |
区間距離 |
閉鎖日時 |
(1) |
国道102号 |
平賀町温川−十和田湖町惣辺 |
24.6km |
12/3 16時〜4/1 |
(2) |
国道102号 |
十和田湖町青ぶな−子ノ口 |
6.1km |
12/3 16時〜4/25 |
(3) |
国道103号 |
青森市−酸ヶ湯−十和田湖町谷地 |
8.1km |
12/3 16時〜4/1 |
(4) |
国道454号 |
新郷村ニノ倉−十和田湖町宇樽部 |
15.4km |
12/3 16時〜4/1 |
(5) |
国道454号 |
鹿角郡小坂町字滝ノ沢−青森県境 |
- |
12/3 16時〜4/1 |
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注)表の左の番号は、図2-2-5の右下図と対応している。 |
西暦 |
元号 月 |
事項 |
1693年 |
元禄6年 |
五戸郷藩士、木村又助秀春、十和田道開削 |
1883年 |
明治16年 |
三浦泉八、五戸−宇樽部間新道開削 |
1903年 |
明治36年6月 |
奥入瀬林道開通 |
1914年 |
大正3年5月 |
発荷峠が馬車で通行できるように。 |
十和田道路(三本木−子ノ口)竣工 |
1920年 |
大正9年4月 |
三本木−休屋の県道完工 |
大正9年7月 |
酸ケ湯道路(横内−酸ケ湯完工) |
1927年 |
昭和2年8月 |
秋田県顕勝道路が湖畔まで開通 |
1934年 |
昭和9年7月 |
青森−十和田湖間のバス道路工事完成 |
1967年 |
昭和42年10月 |
秋田県滝ノ沢道完成で、十和田湖一周道路開通 |
1968年 |
昭和43年11月 |
三沢−十和田湖間が完全舗装道路になり「おいらせライン」と命名 |
1974年 |
昭和49年10月 |
奥入瀬渓流の国道102号線で自動車利用適正化事業の実施 |
昭和49年11月 |
国道103号線発荷峠改修完工 |
1975年 |
昭和50年3月 |
奥入瀬歩道(焼山−子ノ口)完工 |
1982年 |
昭和57年7月 |
国道102号線奥入瀬バイパス着工 |
1986年 |
昭和61年 |
大館−十和田湖線(樹海ライン)開通 |
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(出典:十和田八幡平国立公園「十和田湖 新・美しい自然公園5」(財)自然公園美化管理財団 平成12年) |
※14国道l03号は一部、国道102号・454号と重用しており、国道454号は一部、国道102号・103号と重用している。
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