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PART 2 「学びと共生」
 
2-1 新しい独立国を担う人づくりを支援する
〜ステファニ記念・東ティモール子ども募金〜
 
2-2 紛争下で子どもたちの学びを支援する
〜ハイチの会〜
 
2-3 格差に苦しむ地域で学びを支援する
〜キャンヘルプ・タイランド〜
 
2-4 在日外国人と地域で共に生きる活動にとりくむ
〜(特活)フロンティアとよはし〜
 
PART2 写真教材番号一覧
2-1
東ティモール
2-2
ハイチの会
2-3
キャンヘルプ
2-4
フロンティア
A 人々の暮らし 17 18 19 20
B 直面する問題 21 22 23 24
C NGO/NPOの活動 25 26 27 28
D 子どもたちの姿 29 30 31 32
 
新しい独立国を担う人づくりを支援する
 
A 東ティモールの人々の暮らし
 
週2回のみ開かれるアッサベの朝市 17
 
 東ティモールの街アツサベの市場の様子です。アツサベは人口約1万5000人の地域で、標高1,300メートルの山岳地帯にあります。市場は毎週水曜日と土曜日の朝7時〜11時まで開かれます。地域の人が自分で売るものをもってきて市場に並べます(写真17)。市場で売られるものには、米(主食)、野菜、パン、日用雑貨、衣類などがあります。また最近、農機具も売られ始めました。
 地域の主な産業は、農業とコーヒーの栽培です。コーヒー栽培は収穫期以外は仕事が少ないので、アツサベには仕事のない人がたくさんいます。農業以外では、警察官、学校の先生などの公務員や、女性では伝統織物のタイスを織って生計をたてている人もいます。
 
B 東ティモールの直面する問題
 
橋のない川を渡る人々は危険にさらされる 21
 
 東ティモールには雨季(10〜3月)と乾季(4〜9月)があります。雨季になるとよく増水が起きて、橋のない川は渡ることが困難になり、増水が激しければ渡れなくなります(写真21)。
 また、岩盤の上に生えた大木は、根が浅いためよく倒れ、道路を長時間さえぎることもあります。その上、土砂崩れや道路の陥没も多く起きます。雨季には交通が遮断されがちで、独立後に国連が橋を造ったり、修理をしてくれた所もありますが、雨で長持ちせず、壊れても修理をするお金も技術も不足しています。
 
C 東ティモール子ども募金の活動
 
伝統工芸タイスを織る女性 25
 
 ステファニ記念・東ティモール子ども募金で行っている職業訓練の風景です。写真25の女性(約20歳)は、東ティモールの伝統工芸であるタイスを織っています。タイスには様々な種類があり、綿を紡ぎ、植物で染めた黒を基調とするものや色鮮やかな縞柄、ニワトリを図案化したものなどがあります。最近では糸をインドネシアから仕入れて織ることもあります。
 職業訓練で織られたタイスは東ティモール子ども募金が買い取って日本で売り、これを資金として職業訓練の支援を続けています。男性の職業訓練はまだ手がけていませんが、大工仕事などの訓練が出来ると良いと考えています。
 
D 東ティモールの子どもたち
 
放牧を手伝い山羊を連れて帰る子どもたち 29
 
 山道で出会った子どもたちです。車を止めてカメラを向けたらたくさんの子どもたちが集まってきました。夕方になったので放し飼いをしている山羊を連れて帰るところです。よく見ると、赤ちゃんを抱いて子守をしている子もいます。
 アツサベには小学校と中学校がありますが、学校に通っていない子どもたちも多いです。小学校は午前中のみあるいは午前と午後のクラスが分かれて二部制です。しかも先生の都合で時間が変わったりお休みになったりすることもあります。
 独立前にいたインドネシア人の先生がみんないなくなったため、学校では先生不足です。言葉も今までのインドネシア語から、新しい公用語のポルトガル語に変わり、教科書もない状態で混乱しています。
 
ステファニ記念・東ティモール子ども募金
【所在地】〒485-0003 愛知県小牧市久保一色524-105
【TEL】0568-76-6175
【FAX】0568-76-6175
【E-mail】mz1@sage.ocn.ne.jp
【暫定・海外連絡先】シスター中村
P.O.BOX299, Dili Post Office
Dili, EAST TIMOR via Darwin
【設立の経緯】東ティモールの独立と発展を願っていたステファニ神父(故人)の東ティモール・アッサベ赴任と同時に2002年1月設立。
【組織の目的】東ティモールの破壊された国土の回復や国造りを担っていく子どもたちへの学校教育、青年の経済的自立の支援、および住民の生活向上支援を願って活動する。
【代表者】有泉道子
【事務局】無給スタッフ 1名
【事務局開所日】火〜木
【事業対象分野】奨学金給付、自立のための職業訓練、住民の生活向上支援
【事業形態】資金助成、物資供給
【活動対象国】東ティモール
【昨年の主な事業】
国内:
(1)小学校での「総合学習」に協力
(2)東ティモール伝統織物タイス、東ティモール産コーヒー展示販売
(3)中古四駆自動車他支援物資(医療品、衣料、文具など)輸送
(4)ステファニ神父1時帰国で講演
海外:
(1)小・中・高・大学生に奨学金支給
(2)司祭・独立記念館建設
(3)学生寮建設中
【設立年月日】2002年1月
【意志決定機関】運営委員会(代表と事務スタッフ)
【会員制度】協力会員(趣旨賛同会員)約200名
【ボランティア制度】国内事務、イベント、会情報誌の発行・発送、東ティモール伝統織物(タイス)・特産コーヒーの展示・販売
【財政】(2002年度)
総収入 9,734,234円
総支出 8,629,516円
【定期刊行物】「東ティモール子ども募金通信」隔月刊
 
東ティモール
1. 面積 約14,000km2(長野県程度)
2. 人口 約79万人
3. 首都 ディリ
4. 人種 テトゥン族等大半がメラネシア系種族で、その他マレー系、中華系等。
5. 言語 公用語は、ポルトガル語。実用語は、インドネシア語及びテトゥン語。その他互いに異なる種族語が使用されている。
6. 宗教 キリスト教99.1%(大半がカトリック)、イスラム教0.79%
 







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