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(3)内容
(i)平成12年度
ボランティアのつどい
 
〜ボランティア登録者等での話し合いの学習会:6つの小グループに分かれて話し合う)
話し合い順番 日程 内容・話し合いのテーマ 参加数
各々のボランティア
活動の体験・考え
第1回
12, 8, 10(木)
18:30〜21:00
趣旨説明
「ボランティアをやっていて良かったこと・やめたいと思ったこと、活動のきっかけ・思いなど」
住民33名
行政17
計50名
ボランティア活動の
理想の姿
第2回
12, 9, 14(木)
18:30〜21:00
話題提供「ボランティアって何だろう・・・?」
・海東定一氏(ボランティア)・武岡勇氏(留萌支庁)
「増毛にどんなボランティアがあったらよいか?〜あったらいいなこんなボランティア活動〜」
「理想のボランティア活動を達成するために必要な条件を考える」
 
住民27名
行政19
計46名
ボランティア活動の
理想の姿の
達成条件

ボランティア活動の
現実・理想の姿との
ズレ

実現のための目標

方法
第3回
12, 10, 19(木)
18:30〜21:00
住民25名
行政17
計42名
第4回
12, 11, 16(木)
18:30〜21:00
「栗山町の取組み」講師:栗山町社教課長吉田義人氏
「実現できそうなことについて、どうしたら実現できるかその方法を話し合う」〜具体的な方法について〜
住民24名
行政17
計41名
第5回
12, 12, 14(木)
18:00〜21:00
「来年にむけて、実現可能な具体的方法について考える」〜どこから取組んでいけるか
全体討議「来年出来ることを全体の中で考える」
住民20名
行政15
計35名
第6回
13, 1, 29(月)
18:00〜20:45
全体討議「来年度のつどいの活動について」
講演「住民がまちづくりに主体的にかかわることの意義」 講師:東京都立大学大学院教授 星旦二氏
住民22名
行政31
計53名
全6回 実施   実人数/住民:46、行政:26  延人数/住民:151、行政116  
毎回開始直前に、当日の流れ等、支援チームで打ち合わせを実施。
 
支援チーム会議(つどいの企画・運営)など
会議等 回数 備考
世話人打ち合わせ会議 1回 開始前の住民代表との打ち合わせ
支援チーム会議 8回  
行政機関打ち合わせ会議 1回 課長職も出席
支援チーム学習会 1回 星先生来町時合わせて実施
 
<役割について>
○保健所保健師:つどいの司会・進行。
○町担当保健師:支援チーム会議の司会・進行。
○町保健師:グループの中で支援チームの住民を補佐。毎回のグループの記録(話し合いの内容、グループの様子)→支援チームでの評価の記録に。
○住民代表:つどいのグループ進行・発表
 保健所と町の担当保健師で、つどい・会議の前後に頻回に打ち合わせ。手法や目的・評価などについて保健所から助言をもらう。町ではヘルスプロモーションの考え方や手法・事業の方向性について、保健師内・課内関係者で随時話し合いを行ってすすめていた。
 
(ii)平成13年度
 
日程 会議等 内容 出席者
13, 6, 28 第1回ボランティアのつどい 活動方針、全町調査の提案、お助けマン
模擬登録
住民23名
行政15名
13, 8, 21 第2回ボランティアのつどい 佐伯教授講演、お助けマン実践報告、
全町調査検討
住民19名、行政24名、
町長・副支庁長
13, 9 広報9月号にお助けマーシー
調査票折りこみ
全町調査  
14, 2, 25 第3回お助けマーシーのつどい 実践報告8事例、気兼ね等の課題について討議 住民24名
行政18名
  企画委員会 10回  
企画委員会小委員会 3回
(しおり・マッチング等)
 
行政機関打ち合わせ会議 2回 課長職も参加
学習会(講義) 1回
(地域通貨)
保健所企画
実践報告 2回
(幌延・美唄)
 
13, 8, 21発足 お助けマーシーの会 できること132項目
してほしいこと47項目
実践活動:8事例(2月〜)
登録者115名
<役割について>
 保健所保健師は助言者的な立場で参加。随時、目的や評価・方向性について助言をもらう。
 町担当保健師が企画委員会の事務局の役割となり、企画委員さんと一緒につどいの進行を行う。また企画委員会の提案次項、資料・内容の記録や整理を行う。町保健指導係長:実践活動のコーディネートを担当。町保健師:つどいのグループワークの中で、企画委員を補佐、記録を行う。
 
(iii)平成14年度
 
日程 会議等 内容 出席者
14, 5, 30 第1回ボランティアのつどい 春の実践報告5件、グループ討論(夏の活動)、全体会(助成金・保険・地域通貨) 20名
14, 9, 19 第2回ボランティアのつどい 地域通貨国際会議参加報告、夏の実践報告、グループ討論(秋の活動)、全体会
(今後のつどいの持ち方)
20名
14, 11 地域通貨試験的運用開始 登録者等に500マーシー配布。  
14, 12, 7 地域通貨のイベント
ゆうゆうマーシー・フェスティバル
福神漬講習/手作りみそ講習/フリーマーケット/古布の回収/そば打ち等 138名
15, 2, 22 第3回ゆうゆうマーシーのつどい(講習会とタイアップ) 地域通貨の本格活用にむけて/会の規約・会費について検討 38名
  企画委員会 14回  
企画委員作業部会 5回  
ゆうゆうマーシー交流会 1回(鍋パーテイー)  
会議 地域通貨国際会議INくりやま参加 4名
  お助けマーシーの会
→ゆうゆうマーシーに改称
「してほしいこと」「できること」実践活動
43事例
登録者158名
※保健所保健師はオブザーバーとしてつどいに参加。
 町保健師は、H13年度と役割の内容はだいたい同じであるが、実践活動については、企画委員さんもコーディネートを行う。当初、実践活動に伴なって保健師の負担が増してきたが、企画委員さんと一緒に、コーディネートを分担。
 
<事業の評価及び今後の課題について>
 
6. 課題と成果
(1)結果
 H12年度は、地域づくり型の手法をもとに、「増毛町にどんなボランティアがあったらよいか?〜あったらいいな、こんなボランティア」について6回話し合いを重ねた。その結果、3つの柱(1)お助けマンボランティア活動(エコマネー)(2)自治会単位で高齢者を支える活動(3)子どもが大人の見守りの中で、安心して遊べる活動 で整理され、実践活動に向けて住民の代表からなる企画委員会を立ち上げた。話し合ったことを少しずつでも実現するため、企画委員会が企画立案を担当し、つどい参加者が協力して活動していくことになった。
 
 H13年度、企画委員会において発言の主体は住民となった。活動を(1)お助けマンボランティア活動に絞り、「してほしいこと」「できること」のニーズについて全町調査を行い、「お助けマーシーの会」として立ち上げた。調査の中からマッチングを行い、念願の実践活動を展開。
 
 H14年度、保健所・支庁の事業としては終了し、住民有志と町職員で企画委員会を編成。住民有志と町職員の間では、ほぼ対等な関係で話し合いを重ねている。実践活動の当初は、保健師がほとんどコーディネートしていたが、徐々に企画委員と一緒に実施。実践活動の中から、もっと気兼ねなくやりとりが行えるための、地域通貨の活用について検討。試験的活用から本格活用にむけて動き出している。
 
 話し合いからスタートして、住民・行政職員みんなで描いてきた「こうなったらいいな」が、少しずつではあるが、実現に向けて一歩一歩進んでいる。時間はかかるが、話し合いから「みんなで何かできるかもしれない」という気持ちを生み出し、住民の主体的な動きを引き出してきたと考えている。
 
(2)事業の評価
(1)住民の主体性(エンパワーメント)が高まってきた
・住みやすい町の実現に向けて、個人として、地域として、行政として何が出来るかを話し合い、実践する場ができた。話し合いを重ねる毎に「何かやりたい」「始めは理想のものが、できるかもしれない」という期待や手応えに変わってきた。
・参加者が、このように様々な人達が集まって話し合う場の必要性や、この活動をもっと地域全体に広げていこうという気持ちに高まってきた。
・様々な年代の参加者同士の交流が世代間交流となり、相互に意識改革や生涯学習の場にもなっている。
(2)チーム(企画委員会)の主体性(エンパワーメント)が高まってきた
・つどいの司会進行や提案・報告者など担う役割も大きくなってきた。
・H12年度話し合ったことがベースとなって、企画委員同士で、活動の目指すところ(ビジョン)をしっかり共有しており、より一層事業の必要性が強いことを認識し合っている。
・実践活動を開始してからは、とても積極的に活動している。地域通貨に関する情報を積極的に交換し合い、自ら提案した活動は、積極的にコーディネートしている。自分たちで考えて・作っていくことが、住みよいまちづくりにつながる、という気運が高まってきている。
・他の自分の所属する組織(母子会、まちづくり女性会議)でも力を発揮している。
(3)組織的取り組みによる町の効果
・保健所・支庁、また町の関係部署と協働して企画・立案・評価に取り組むことができた。
・「住民と行政の協働活動」「住民の主体的活動を育成する」「行政として側面的に支援していく」などの目標・方向性を担当課内で話し合うことができた。
・ボランティアのしくみづくりについて、住民と行政の協働した事業として位置付け、行政として支援していくこととなり、行政の役割や支援について検討していくことになった。
(3)課題
・町民のニーズ(してほしいこと・できること)を、継続的に拾い上げていくこと(特に高齢者と子ども)
・自治会や団体・学校ぐるみの取り組みにしていくこと
・町役場内の連携がまだまだとれていない点が課題。(福祉以外の他部局)
「住民と行政の協働活動」や「主体的な住民の活動をサポートする行政の役割」の重要性を町役場内で共有できること







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