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今月の詩(6)平成十六年度全国吟詠コンクール指定吟題から
【幼年・少年・青年の部】(絶句編)(6)
偶成
朱熹
 
 
《大意》偶成とは、偶詠、偶吟などと同意で、特に題を設けないで偶然にできた詩をいう。若者は年を取りやすく、それにひきかえて学問はなかなか成就するものではない。だからほんのわずかな時間でも、いいかげんにしてはならない。池の堤にもえる春の草が夢を見ているうちに、庭先に茂っている青桐の葉に、もう秋風がいつのまにかしのび寄るのだ。
 
【一般一部・二部・三部】(絶句編)(6)
春夜
蘇軾
 
 
《大意》春の夜の静かな情趣を詠じた詩。春の夜はほんのわずかな時間が千金の値打ちがある。花には清らかな香りがただよっており、月はおぼろにかすみ、なんともいえぬ風情である。先ほどまで歌を歌ったり、楽器を奏したりして、にぎやかだった高殿も、今はかすかに音が聞こえるばかり。中庭には、置き捨てられたぶらんこが一つ。夜は静かにふけていく。
(解説など詳細は財団発行「吟剣詩舞道漢詩集」をご覧ください)
 
第十八回 少壮吟士吟詠チャリティーリサイタル
 平成十五年十二月二十一日、大分県総合文化センター・グランシアタ(本文四〜六ページをご参照ください)
 
式典に参列された来賓の皆さん
 
企画構成吟の舞台から。「生田に宿す」(菅茶山作)を吟じる藤原光伶子氏と、これを舞う詩舞道光翠扇流社中の皆さん
 
「河内路上」(菊池渓琴作)を吟じる有森芳由氏と、これを舞う折敷瀬静芳葉氏
 
「小楠公の母を詠ず」(本宮三香作)。
吟詠は八代光晃子、久保草風の両氏、
詩舞は杉浦英容、長坂理容の両氏
 
「楠公墓前の作」(吉田松陰乍)を吟じる八代輝霊、幡地滄月、藤河賀久清の三氏と、これを舞う紫雲館吾妻流社中の皆さん
 
少壮吟士全員による「青葉茂れる桜井の―桜井の訣別―」斉唱に続き、賛助出演の剣詩舞道家の皆さんが加わり、フィナーレを飾った
 
「和歌・かへらじと」(楠木正行作)を朗詠する徳田寿風氏と、これを舞う長坂紗容氏







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