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Work Shop table 4
4番テーブル
☆ ファシリテーター:杉田健
☆ メンバー:杉浦由美子(ぴあにか)、西巻慶一(人間学類2年)、小笠原真紀子(G4s)、鈴木梓(ぐっぴぃ)、安島千穂(エコレン)
 
「学生」って・・・
 
 
教える中で、学び成長していく。
子どもと社会の仲介として、
学校を変えていこう。
 
1)杉浦「学校の先生には、大学生の私たちに色々説明したり、面倒を見たりしてる時間や余裕はない。けど、学校へ行く以上、生徒にとっていい授業にしなきゃいけない。だから、『スクボラ』をはじめるためには、まず学校の授業や生徒の様子を見る機会を作ることが大事だと思う。」
2)西巻「でも、見るだけなら経験にならないし、授業をやってみちゃえばいいって思うけど。」
3)杉浦「でも、私たちには全く経験はないわけで、小笠原さんが発表してくれたみたいに、準備や知識が不足してたら「いい授業」はできないじゃない。生徒で実験するわけにいかないんだから、生徒にとっていい授業になることが一番大事なわけで、授業をしたいなら、まずは見せてもらえるようになること。そのあと、事前に準備や研修、模擬授業みたいなこと必要だと思うの。」
4)安島「うん。あと、これもデメリットになっちゃうけど、やっぱり学生には責任能力がない。何かあっても学校の責任。それから、時間や扱える課題にけっこう融通がきく半面、メンバーが毎回ばらばらで安定しにくいのが課題だよね。」
5)鈴木「でもやっぱり、子どもにとって学生が授業をやるって、いつもと違うしすごい新鮮なんやないかなって思う。学校の先生には教えられんことを教えられるから、学校の外に目を向けることを教えられることで、子どもと社会をつなぐ力になる。年が近いぶん、生徒に受け入れられやすいってのも学生のメリットやと思う。」
6)小笠原「そうだね。発表したみたいに、知識・経験不足は学生の弱点だけど、行動制約が少なくて、多岐にテーマ設定できるっていうのは長所。学生にとってのメリットばかりなんだけど、地域や学校の状況を知ることができるのは、本当にいい経験になるし、教育を学ぶ意欲も高まると思う。」
7)西巻「えっと、学生が、教えることで、学び、成長できる。そして、大人や社会と、子どもたちとの仲介になる。」
8)杉田「学生が現場を経験できる。最終的に、ネットワークができて広がるといい。」
9)鈴木「若いっていうのは、何より強みだから、年の近い大人と関わることで子どもにいい影響与えられたらいいし、先生たちに新しいことをやる刺激とかエネルギーとか与えられるといいね。」
 
 
文責:杉浦由美子
 
Work Shop table 5
5番テーブル
☆ ファシリテーター:茂木景之
☆ メンバー:酒井里奈(大学新聞)、渡久地真希(E-cube)、小川朋子(Party)、木村亮介(ぐっぴぃ)、井出大輔(ぐっぴぃ)、竹内延彦(21世紀教育研究所)
 
「はば広い分野からさまざまな意見を!」
 学生によるスクールボランティアのメリット/デメリットについて、 「学生にとって」、「学校・教師にとって」、「子どもにとって」という3つの視点からまとめた。
 
<学生にとって>
☆ メリット
・学生の専門性、コネが活かせる(→自己実現につながる)
・学生の社会参加の一手段
・世代間交流(子ども、教師、地域住民、学生)
・教育に関わる職業に就こうとする者にとって良い経験(←現場の変化は早い)
・同じ時間を共有できる素晴らしさ
・「自分の受けた教育への不満」に対する「代償行動」
・おもしろい・楽しい
 
★ デメリット
・スケジュールの調整が困難
・経験不足、アマチュアであることの危険性
 
 
<学校・教師にとって>
☆ メリット
・学生ならではの新しい発想 ex) E-cube, PIPET
・教師にはない視点
・教師に近い側に立つことで、生徒のときにわからなかった事に気づく
・教師より学生のほうが、時間に余裕があるので準備に時間が割ける
・学生の持つ中立性
・学校の内と外をつなぐきっかけとなる
・教師不足への対応→生徒一人ひとりの取り組みを尊重できる
・教師も巻き込んでしまえ!
★ デメリット
外部の人間を連れてくることの問題点
→呼んだ者が組織で浮いてしまう、セキュリティー問題
 
<子どもにとって>
☆ メリット
・年齢が近く、親近感がわきやすい
・自分とまわりとのつながり(地域、環境、人々との関わり)を感じることができる
・一生残る体験、思い出
・「非日常」⇒ワクワク!!
・子どもからみた「教育に対するニーズ」を覚えている
※後日行なわれた反省会でスタッフから出た意見を挙げておく。
(子どもにとってのデメリットに関する意見が出なかったということは、「自分たちのやろうとしていることは子どもたちにとって良いことばかりだ」という意識のあらわれではないだろうか?子どもたちの意見が反映されていないということは大きな問題である。)
 
★ デメリット
・ウザい、面倒、気を遣う、自分勝手など
 
 
<その他提案>
・「スクール」の意味をとらえ直す機会
・クラブ活動、行事(運動会、遠足)など、教科教育以外への参加も模索してみては?
<今後の課題>
・「学生=無責任」というイメージの払拭
・活動の継続性
・終わった後の対応
・学生だけでなく、地域・行政とのコラボ必要→地域住民参加型を目指す?
・ボランティア活動へ対する支援活動が重要!!←これこそぐっぴぃ!
 
コメント
 本テーブルでは、参加者それぞれの立場から自由に意見を出してもらった。時間の都合により十分な議論をすることはできなかったが、貴重な意見を得ることができた。
 特にスクボラ委員たちの心をとらえた意見が「自分とまわりとのつながり(地域、環境、人々との関わり)を感じることができる」である。学生をはじめとする、学校外の人間が教育現場に入ってゆくことで、子どもたちと地域社会との関わりを強めることができるはずである。それによって、子どもたちは「地域社会や周囲の人々との関わりのなかでの自分の存在」を認識することができるのではないだろうか。ただ、このことを実現するためには、竹内氏の「学生だけでなく、地域・行政とのコラボ必要」という意見のように、学生だけを対象にしたスクールボランティアはあくまで最初のステップととらえ、地域住民参加型を目指す必要があるだろう。
文責:茂木景之







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