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表3.5.4 衝突事故時の海象推定
ID C001_LR_
INCIDENT_
NUMBER
DATE LAT LONG Weather recorded Range of Wave Height and Wind Speed obtained from Wave Estimation Program (m)
H1/3 V (m/s) BS
1 8243042 22-Oct-82 16 18N 130 10E Unknown 1.3-1.6 5.1-7.7 4
2 9804064 07-Mar-99 05 40 27N 140 41E Unknown 1.7-1.8 0.7-2.4 1, 2
3 9114030 01-Mar-91 02 43N 154 06E Unknown 2.3-2.3 2.4-4.1 2, 3
4 9411020 14-Feb-94 07 53N 74 35E Unknown 1.5-1.5 1.7-5.6 2, 3
5 8926042 28-Jun-89 13 34 60N 60 32E Unknown 4.0-4.3 11.1-12.8 6
6 9320002 14-May-93 35 00S 09 25E Unknown 2.9-3.4 6.2-9.1 4, 5
7 8215034 13-Apr-82 18 56 30N 20 02 00W Unknown 2.6-2.7 3.2-5.4 3
8 9451014 21-Dec-94 36 12N 13 00W Unknown 3.0-3.7 7.2-8.6 4, 5
9 9702425 04-Aug-97 48 46N 08 19W Unknown 1.6-1.7 5.6-7.3 4
10 8325023 17-Jun-83 38 11N 144 46E Unknown 2.1-2.4 5.7-10.3 4, 5
11 9639011 24-Sep-96 31 22 60N 125 40 90E Unknown 0.9-1.0 3.3-5.6 3
12 8534023 13-Aug-85 25 17 00N 84 13 54W Unknown 0.7-1.2 6.4-9.2 4, 5
13 8206026 08-Feb-82 25 01N 84 05W Unknown 2.2-2.4 6.6-7.9 4
14 9123029 04-Jun-91 28 07N 128 49E Unknown 1.2-1.2 3.1-5_7 3
15 9415024 12-Apr-94 04 00N 106 20E Unknown 0.3-0.3 1.1-1.8 2
17 8907012 12-Feb-89 42 16N 06 53E Unknown 0.0-0.0 2.4-5.2 3
18 8810014 08-Mar-88 32 29N 30 54E Unknown 0.4-3.0 10.0-13.5 6
F2 8751034 15-Dec-87 26 57N 69 53W Fog/Mist 1.5-1.5 5.3-7.4 4
F3 9525018 22-Jun-95 30 32N 126 15E Fog/Mist 2.0-2.4 0.0-5.0 0
Note: 
BS is "Beaufort Scale of Wind Force"
 
 以上を考慮すると、衝突による貨物倉浸水時の船体縦強度評価の目的で、20年再現期間の暴風のような、船の一生のうちの最も厳しい海象条件を用いることは適切ではない。20年再現期間の最大波高は超過確立10-8に相当する。多くの海洋構造物規則の規定にあるように、実用の事故時の再現期間としては1年が採用されている。従って再現期間1年か、超過確立2.0×10-7が選ばれるべきである。
 242件の衝突事故の場所を特定し、白地図状にプロットしている。(図3.5.1及び図3.5.2参照)これを見ると、衝突事故発生場所が沿岸域か輻輳海域に集中しているのが明白である。従ってこれらの海域の比較的穏やかな海象が、図3.5.1の黄色で示されるような北太平洋の海象に代わって用いられるべきである。今回の調査で図の赤色で示す15の海域を代表的な沿岸/輻輳海域として選んだ。
 これらの海域に対する散布図のような波浪データは例えばGWSを用いて得られる。しかしあいにくにも海域の分割メッシュが海岸/輻輳海域を適切に表すには粗すぎる。言い換えると、この波の散布図データは偏っており、最大波高を過大評価している。
 その上、船舶は海岸域だけでなく、外洋も航海する。大まかに考えても、その時間的な割合は、船の全体の使用時間の半分以下であろう。このため、衝突による浸水時の波による曲げモーメントを最大波高の超過確率10-8で評価するのは大きすぎる。
 非損傷/浸水時の船体縦曲げモーメントが非損傷時の静水中縦曲げモーメントMsと波浪縦曲げモーメントMwの和として与えられる場合、浸水時の縦曲げモーメントは次式で与えることが出来る。
 
Msf+a・Mw
 
ここで
Msf=浸水時の静水中曲げモーメント
Mw=IACS UR S11.2.2.1によって与えられる波曲げモーメント
a=想定する事故シナリオの修正係数
 
 適切な設計条件を与えるには上記修正係数の値が大変重要なものとなってくるが、この段階で定量的に考慮することは現実的でない。ここでは、衝突シナリオにおいて考慮すべき海象条件における最大波高超過確立を利用して上記修正係数を推定する。
 
 この結果、修正係数は以下のように求められる。
 
 
 この値は北大西洋の4つの海域における超過確率10-8(再現期間20年)の波高と、選択された15の海域における超過確率2.0×10-7(再現期間1年)の波高との比較より得られている。この値は現行のIACS UR S11.2.2.1.での記載に比べて20%小さい。表3.5.5及び図3.5.3にこの計算の背景情報を幾つか示す。
 結論として、UR S11等の強度要求は想定する事故シナリオの変化によって変えられるべきである。
 
図3.5.1 ばら積貨物船衝突242件の発生場所
 
図3.5.2 ばら積貨物船衝突242件の発生場所(ヨーロッパ・極東拡大)







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