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 3.7.4 横揺れスロッシングによる構造応答 
  
(1)解析対象 
  
 前項ので計算により, 最も高いスロッシング圧がトップサイドタンク底板の船側外板との接合部近傍に発生することが明らかとなった。そこで, この部位を対象として, 前項の計算で得られたスロッシング圧力分布の時刻歴変化を動的外力として負荷し, 材料非線形および幾何学的非線形の影響を考慮した構造応答解析を実施した。 
 構造解析に当って, 解析対象とした部分を図3.15に示す。トップサイドタンク底板のロンジ材2本を含む範囲を解析した。船側外板との接合線に沿って, 単純支持の境界条件を与えている。一方, ロンジ材間中央の境界では, 対称条件を与えている。さらに, トランス材中央の境界でも, 同じく対称条件を与えている。図中に示す3つのケースに対して, 崩壊解析を実施した。 
  
図3.15 非線形構造応答解析の対象部位(トップサイドタンク底板) 
  
 
| TYPE | 
a 
(mm) | 
b 
(mm) | 
t 
(mm) | 
bo 
(mm) | 
LONGL.(h×b×tw/tf or h1×tw+b×tf)(mm) | 
 
 
| HANDY | 
3,200 | 
800 | 
16 | 
1,200 | 
250×90×12/16 | 
 
 
| PANAMAX | 
4,275 | 
830 | 
16.0 | 
1,600 | 
300×90×13/17 | 
 
 
| CAPE | 
5,220 | 
860 | 
14.0 | 
2,350 | 
283×9+100×14 | 
 
 
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 図3.16に, 前項の解析で得られた当該場所の圧力分布の時刻歴変化を示す。具体的には, 各要素に作用する衝撃圧力を要素節点に振り分け, 必要十分な細かさの時間増分を設定した動的解析を実施した。比較のために, 静的な解析も実施している。 
  
図3.16 衝撃圧力分布の時刻歴変化(トップサイドタンク底板位置) 
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