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添付資料−12
提案予定国際規格の調査・分析結果
項目タイトル IMO規則又は議題
シーラーコートの評価方法。(TBT関連)。
IMO-LINK-No.又は審議報告
ISO/TC8提案規格名等
船底塗料の評価方法。規格の種類:試験・検査
審議番号又は担当分科会TC8/SC2
IMO規則内容又は審議事項 1. 審議
 「1980年代後半から、船舶用塗料が海水中に溶け出した際に海洋環境への悪影響が問題視されるようになった。MEPC38において、日本、オランダ及び北欧諸国からTBT船舶用塗料の使用について世界的規制が必要と提案、具体的な審議を開始することが合意された。IMO第21回総会(1999年)において「TBT船舶用塗料を2003年1月1日以降船舶に新たに塗布することを禁止し、2008年1月1日以降船舶に存在していることの禁止するための世界的な法律的拘束力のある枠組みを策定する。」旨の総会決議(A.895(21))が採択された。また、MEPC46において、新条約発効要件等の一部を除き、条約案が承認され今回の会議での採択事項の原案となった。
2. 会議での採択事項概要
 「International Convention on the Control of Harmful Anti-fouling Systems for ships」船舶についての有害な防汚方法の管理に関する国際条約
 (2001年10月1目〜5日 国際会議:IMO)
 上記国際会議においてTBT船舶用塗料を2003年1月1日以降船舶に新たに塗布することの禁止、及び2008年1月1日以降船舶に存在することの禁止について採択された。ただし、2008年以後の存在の禁止については、TBT 塗料溶出防止のためのシーラーコートは、認められることとなった。
ISO規格内容又は提案事項 1. 日本塗料工業会の見解。
 このシーラーコートについて、適切な評価方法が確立されていない。そこで、TBT溶出試験等が、その評価のために適用できないか検討されている。
 また、適当な試験所の選択がなされている。
 日本塗料工業で検討された試験は、ASTM D5108 "Standard Test Method for Organotin Release Rate of Antifouling Coating System in Sea water"という規格である。
 これは、防汚塗料が海水中に溶け出す量を測定する方法を規格化したものである。
 この試験を、TBT塗料の上にシーラーコートを塗布した試験体を用いて行い、TBTの塗膜からのTBTの溶出が規定値以下であれば、そのシーラーコートは、十分な性能を有すると判定できるのではないかと考えられる。
ここで、今後解決すべき問題を以下に示す。
(1)TBTの溶出がどの程度であれば、そのシーラーコートは、十分な性能を有すると判定できるか。
(2)規格通りの時間間隔で、溶出試験を行う必要はないと思われるが、では適切な試験間隔をどう決めるか。
(3)複数個の試験品を同時にエージングした方が効率的だが、もし、1試料からのTBTの溶出が大きかった時、他の試料の試験結果に与える影響はどうか。

2. 国際規格の市場適合性
 シーラーコートは、十分な性能を有すると判定できるのなら世界各地での評価の共通化が行える。このことはシーラーコートの選択に対し適切な評価を与えられることになり、塗料産業および船舶の運航業界のベネフィットとなる。

3. 希望する国際規格の内容
 シーラーコートの評価方法。TBTの溶出をどの程度防げるか評価する規格。

4. 希望優先順位
 やや急ぐ
関連資料 ASTM D5108
関連国際規格として提案すべき項目と恩恵:
その他の意見:
備考:「TBT(トリブチル・スズ)」:有機スズ系物質、船底部への貝等の付着を妨げるための防汚剤として塗料に含まれている。これを含む船底塗料は、防汚性能が非常に高く、世界的に急速に普及していた。
 
添付資料−13
提案予定国際規格の調査・分析結果
項目タイトル IMO規則又は議題
船底塗料の検査方法。(TBT関連)。
IMO-LINK-No.又は審議報告
ISO/TC8提案規格名等
船底塗料の評価方法。規格の種類:試験・検査
審議番号又は担当分科会TC8/SC2
IMO規則内容又は審議事項 1. 審議
 「International Convention on the Control of Harmful Anti-fouling Systems for ships」船舶についての有害な防汚方法の管理に関する国際条約
 (2001年10月1日〜5日国際会議:IMO)においてTBT 船舶用塗料を2003年1月1日以降船舶に新たに塗布することの禁止、及び2008年1月1日以降船舶に存在することの禁止について採択された。ただし、2008年以後の存在の禁止については、TBT塗料溶出防止のための塗料をシーラーコートは認められることとなった。MEPC49では、防汚塗料のサンプリング及び分析方法のガイドラインの例示としてドイツ提案をMethod1及び日本提案をMethod2としてAppendixに記載することとなった。両方法ともサンプリングに関しては、かなり具体的であるが、特に2次分析に関しては明確な記載はない。
ISO規格内容又は提案事項 1. 日本の研究成果
サンプリング装置を平成13年度に開発し、スズの含有量を蛍光X線で調べまず、スズが0.25%含まれるか否かの判定が可能になった。現在スズを含む塗料の分析によりTBTと同定する方法について研究を行っている。この2次検査には、CG-MSを使った方法でその前処理方法が平成15年度の造船研究会の調査研究により具体化された。

2. 国際規格の市場適合性
スズは含有するがTBTではない塗料が存在するため、TBTであるか否かを正確に判定すること及びスズ量0.25%を精度よく判定すること。こうした技術的背景によりその国際規格の制定ができれば、世界各地での検査の共通化が行える。このことはTBT代替用塗料の開発を促進し、塗料産業および船舶の運航業界のベネフィットとなる。

3. 希望する国際規格の内容
船底塗料の検査方法。(1)塗料のサンプリング(2)スズ含有量調べ(3)TBTであるかどうかの判定。についての規格、サンプリングした塗料の前処理、化学分析の方法の詳細。

4. 希望優先順位
やや急ぐ
関連資料 1. MEPC49/22.
2. MEPC49/22/Add.1 Annex 9 MEPC.104 (49)
3. MEPC49/22/Add.1 Annex 10 MEPC.105 (49)
関連国際規格として提案すべき項目と恩恵:
その他の意見:
備考:「TBT(トリブチル・スズ)」:有機スズ系物質、船底部への貝等の付着を妨げるための防汚剤として塗料に含まれている。これを含む船底塗料は、防汚性能が非常に高く、世界的に急速に普及していた。
 
添付資料−14
提案予定国際規格の調査・分析結果
項目タイトル IMO規則又は議題
油水分離器関係;油汚染防止に関するガイドライン2件
IMO-LINK-No.又は審議報告
ISO/TC8提案規格名:規格の種類:
油汚染防止に関する仕様とガイドライン
審議番号又は担当部会 TC8/SC2
IMO規則内容
又は審議事項
1. 審議
現行の MEPC60(33)及びA.586(14)とも油分濃度計は四塩化炭素を溶媒とした赤外吸光光度法であるが、最近エマルジョン化した油分の分析には蛍光法及びISO9377-2 : 2000のガスクロマトグラフィー(GC)によるべきとの意見があり、DEの議論を経て、MEPC49('03年7月)にこの2のガイドライン改訂が決まった。
2. 改訂の概要
2.1 機間区域からの汚染防止機器の仕様及びガイドライン(Res.MEPC107(49))
 これはMEPC.60(33)に替わるものとして採択された。2005.1.1以降の新船は強制、そして現存船の機器については出来る限りこのガイドラインに従うこととされている。
 (内容)技術的仕様
 (1)15ppmビルジセパレータの要件
 (2)15ppmビルジアラームの要件
 (3)汚染防止機器の型式認定試験要領 ・15ppmビルジセパレータの試験、 ・15ppmビルジアラームの試験、 ・環境試験;セパレータ、アラームの環境試験は、振動、温度、湿度、傾斜と電気的信頼性について確認すること。
 (4)油分濃度の決定;ISO9377-2.2000パート2「溶媒抽出とガスクロ solvent extraction and gas chromatography」を用いる方法によること。
2.2 油タンカーの油排出監視と制御のための仕様とガイドライン(Res.MEPC108(49))
主として、油分濃度計、油制御/監視装置、サンプリング装置、流量計、排出装置などについて規定するほか、型式認定試験方法などを定めている。適用は2005.1.1以降の新船である。
ISO規格内容
又は提案事項
1. 油分濃度計、アラーム、セパレータなどこれまでのと変わるところがあるわけで、ISO規格の改訂が必要である。
2. ガイドラインそのものは、解説部分があるので、個々に分けて規格化するのであろうか。
3. いずれにしても、重要なテーマであるから、早急に規格化できるものを整理し、規格化を進めることが必要と思われる。
関連資料 1. 機間区域からの汚染防止機器の仕様及びガイドライン(Res.MEPC107(49))
2. タンカーの油排出監視と制御のための仕様とガイドライン(Res.MEPC108(49))
3. Integrated Bilge Treatment System(IBTS)に関する提案(DE/46/4/4)
関連国際規格として提案すべき項目:日本からのトータルビルジシステムIBTSの構想提案があり、これについてはDEにて引き続き検討される事になっている。
その他意見:
備考:







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