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2.6 廃止代替バス
(1)今別町営巡回バス(青森県今別町)
地域福祉交通サービスの周辺交通領域コミュニティバス
 
1)今別町の概要
 津軽の北部に位置し、面積は125.26km2、人口は4,298人(平成15年3月31日現在、住民基本台帳による人口)、可住地人口密度は216人/km2である。65歳以上の高齢者人口は1,428人(33.2%)である。障害者の手帳所持者は420人である。
2)今別町営巡回バスの概要
(1)導入経緯
 今別町では、H13年3月31日をもって青森市営バス路線(蟹田〜三厩間)が廃止となり、地域住民の生活交通手段の確保として、町が巡回バスを導入した。町営巡回バスは、既存の患者輸送バス(1台)とスクールバス(3台)を統合したうえ、新たに2台を加え運行を開始した(図2-57)。
 
図2-57 今別町営巡回バス
 
(2)利用状況
 町営巡回バスの導入により、以前の患者輸送バス利用者やスクールバスを利用した学生以外にも一般の人が利用可能となった。そのため、小〜高校生、70歳以上の高齢者、通院目的の乗客は無料であるが、その他の乗客は1乗車につき、200円の運賃を払う。通院目的の乗客は利用時に診察券を提示する。
 巡回バスの運行路線は海方面と山方面の2路線である。運行頻度は、路線方向によって1日5〜8便の頻度で運行しており、青森市営バスが運行した時よりも移動ニーズに対応できている。1ヵ月あたり利用者数は以下のとおりである。
・海岸線:一般 874人、患者1,621人、幼児・学生819人
・山間部線:一般 167人、患者(高齢者)529人、幼児・学生18人
(3)収支
 乗客からの月平均運賃収入は約20万円前後であるが、運行経費として、町が年間約1,700万円を負担している。







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