(3)NPO法人 あんきや(岐阜県高山市)
NPO等ボランティア団体
1)団体特性
運行拠点都市人口:約6万6千人
保有車両台数:3台(ストレッチャー搭載可能な1BOX、ミニバン、軽自動車)
登録運転者数:10名(常時3名/日)
登録利用者数:約200〜300名(内、車いす使用者50〜60名)
料金:移送サービス(10分500円、時間外、遠距離は割増料金、高速料金等実費)
介助支援(1時間1,500円、10分250円)
家事援助、乗降前後を含む身体介護、買物等
会費:2,000円/年
サービス提供時間:月〜土 8:00〜18:00
障害者やお年寄りへの外出支援、通院や洗濯などの介助支援サービスのほか、お年寄りらの出会いのスペース提供、産直野菜市(5月〜11月毎週土曜日午前)、本の貸し出し・催し物(かみしばい他)等を行っている。
また、毎年2月に「ふれあいスキー」を開催しており、車いす・視覚障害・聴覚障害・知的障害の人達とスキーを楽しんでいて、平成15年2月15日〜16日の「第7回ふれあいスキー」には障害者23名、サポーターは延べ90名が参加している。
運転ボランティアへの安全対策としては、「ここが知りたい移送サービスフェクトガイド運転者講習編」を活用しているほか、当法人で作成した「あんきや業務従事者留意点」を配布し、事故防止を図っている。また、携帯電話で連絡するケースが多いので、ハンズフリー通話キットを装備している。
利用者の安全確保対策としては、車内で車いす使用者は3点式シートベルト、介助同乗者には2点式シートベルトを装着してもらっている。
2)利用状況
移送サービスの利用目的は、「通院」が9割を占める。図2-14の運行件数の推移を見ると、平成14年度1年間の利用件数は、約5,800件(基本的に片道であるが、往復も含む)である。年間利用人数(平成14年度)は、6,390人(うち、車いす使用者1,740人)で増加傾向にあり、「外出機会が増えた」という意見が多い(図2-15)。
図2-14 利用件数の推移(高山市・NPO法人あんきや)
図2-15 曜日別利用件数(高山市・NPO法人あんきや)
3)支出
平成14年度の、移送サービスだけの年間支出額は2,305千円。運転ボランティア約10名、ヘルパー約7名、事務スタッフ約5名への支払い合計は、月に概ね20万円。地元自治体には補助の申請はしていない。
4)今後の展望
「介助支援サービス」は、介護保険の「身体介護」の規定単位数以上のサービスを受けたい人、介護保険を利用できない人に利用されている。50km離れた山間部の過疎地域から市内まで通院する利用者もあり、今後も地域における福祉輸送のサービスを拡充する。
図2-16 車いす対応のスロープ・リフト付車両
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