2.3 STSの運行主体別現状
2.3.1 NPO等ボランティア団体
(1)NPO法人 青森リフトカーサービス(青森県青森市)
NPO等ボランティア団体
1)団体特性
平成12年4月1日にNPO法人として活動を開始し、表2-19に、団体の概要を示した。
表2-19 NPO法人青森リフトカーサービスの概要
運行拠点人口 |
約30万人 |
登録運転者数 |
13名(うち、約4人が中心となって活動) |
登録利用者数 |
40名(利用会員全員が車いす使用者) |
保有車両台数 |
1台(トヨタ・ハイエース(車いす使用者2名乗車可)) |
会員資格 |
青森市に在住で、日常的に車いすを使用し、バスやタクシーの利用が困難な人 |
利用回数・目的 |
特に制限はない |
利用可能時間 |
年中無休、24時間利用可能(要予約) |
受付時間 |
AM10:00〜PM6:00(日・祝日を除く) |
利用料金 |
(50円/走行km+500円/30分利用+回送費200円)の合計額 但し、PM9:00〜AM8:00(夜間、早朝)及び日・祝日は2割増し。 ※ 利用料金の一例(30分未満、5キロ利用の場合) :500円(30分)+250円(5km)+200円(出庫代)=950円 市が交付する福祉タクシー・移送サービス利用券での支払いが可能であり、1枚500円として精算される。 (利用券は利用1回につき、1枚のみ使用可) |
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図2-8 NPO法人青森リフトカーサービスの車両
2)利用状況
年間利用件数は片道1,066件(H14年度)、1,324件(H13年度)である。
利用者の年齢階層を見ると、10代から40代の利用者が多い。利用目的は「通勤」(30%)が一番多く、次いで行事(14%)、通院(12%)、通学(12%)、買物(12%)などの順で多い。利用時間帯は午後(50%)、午前(33%)、夜間(17%)の順で多い(図2-9、10、表2-20)。
図2-9 移送サービスの利用推移
表2-20 移送サービス利用券の利用率
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年間利用件数 (A) |
利用券での 利用件数(B) |
利用券の 利用率(C) |
利用券での 年間支払額(D) |
平成13年度 |
1,324件 |
386件 |
29.2% |
193,000円 |
平成14年度 |
1,066件 |
331件 |
31.1% |
165,500円 |
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図2-10 移送サービス利用者の年齢階層、利用目的(平成13年度)
3)支出
平成14年度の年間支出額は約3,800千円。受付と配車計画などを担当するコーディネーターの人件費と運転謝礼金として、年間1,560千円が支払われている。運転ボランティアの謝礼金は、交通費として1件につき500円を支払っているが、ほとんどの運転ボランティアが無報酬で活動している。
4)今後の展望
潜在的な利用希望者はまだ数多く存在しており、1台の移送サービスだけでは需要に応えられない。利用者とともに、福祉タクシーや路線バスのサービス改善運動を積極的に行い、「自由な移動の実現」のための外出支援活動を展開する。
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