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鋸挟み
 手作りで大抵の職人さんは作ります。1寸厚の松板です。
 プロの目立屋さんは中央の釘部は鉄の帯座板が入ってます。板も少し上等に。
 
 
釘締め
 丸型も角型も長さが150m/m弱の手持ち(柄なし)ですが木柄付も有ります。海具の釘締め作業は角釘締を使います。木柄付のものは洋型木船では多く用われます(丸型)。和形敷無玉の釘締は鋼柄で工場で用意しておりました。
 
 
ボールト抜
 之は普通の作業で常時用いられるというのでは無く、打ち込んだボルトが孔がキツくて曲ったり、寸法が間違って短かかったり・・・して抜かねばならない時に使うものです。ボルトの出口(ナットを締める側)から、打ってボールトを抜きます。差込みが仕易い様、4分ボルト用は3分5厘とか3分ボールト用は2分5厘・・・という様に経が小さく出来ております。先端は焼入れして硬くしております。(修理の方が使用する度合が多い)修理船では多く使われる。
 
 
クルック(クランクボール、クリックドリル)
 木工用のハンドドリルであって図の様なベベルギヤー付のドリルは使いません。船大工さんは、このドリルは国産品を殆んど使わず、一人前の職人は殆んど外国製でした。今と違い国産品は粗悪な作りです。私等見習工は勿論国産品で、時々コワレタものです。
 







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