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II章 事業の経過概要
 
1)資料収集・整理
 文献資料については、独立行政法人 水産総合研究センター養殖研究所日光支所の資料(公文書も含む)をはじめ、学会誌、研究会の報文、栃木県下各研究機関の事業報告、栃木県の報告書等を収集し、整理した。
 
2)現地調査
 現地調査は、以下の調査を実施した。現地調査の詳細を付表2-2-1に示す。
(1)生息魚類調査
(2)生息環境調査(水質・底質)
(3)水生植物調査
(4)プランクトン調査
(5)底生生物調査
 
3)データベースの構築
 収集・整理した資料及び現地調査などの対象とする湖沼の地理、環境、生物、社会データを地理情報システム(GIS: Geographic Information System)を用いてデータベース化した。
 構築したデータベースをもとに、対象とする湖沼の自然環境と社会条件の現況、歴史的変遷を把握し、ビジュアルで理解しやすいマップ等に電子化した。
 また、付録のCD-ROMには現地調査データを調査項目ごとにとりまとめ、再利用可能なデジタルデータ(Microsoftエクセル形式)を収録した。
 
4)専門委員会
 遺伝学、育種学、生態学、資源学、増殖学の専門家で構成した。専門委員会の構成を下表に示す。
 
平成14年度 湖沼環境基盤情報整備事業 専門委員会委員名簿
氏名 役職 専門分野
鈴木 亮 元広島大学教授 遺伝・育種学
加藤 禎一 元養殖研究所企画連絡室長 育種学
白旗 総一郎 元養殖研究所企画連絡室長 増殖生態学
田中 實 元水産工学研究所長 資源学
奥本 直人 元養殖研究所日光支所室長 資源増殖学
原 武史 (社)日本水産資源保護協会専務理事 水産増殖学
(敬称略・順不同)
 
 専門委員会は、平成14年9月3日に現地(日光市)で開催した。この専門委員会では各資料の収集方法等について検討した。検討内容は以下のとおりである。
(1)自然環境の資料
 自然環境の基礎資料として「日光の動植物(日光東照宮)」、「日本の湖沼」、IBP年次報告関係、技術会議資料(環境別枠3冊)等を参考とする。
(2)社会経済の資料
 社会経済条件の変遷については、日光における観光客数等の情報を用いる。
(3)養殖・放流遊漁者数のデータ
(1)中禅寺湖:
 田中(1967)の文献の他、中禅寺湖漁業協同組合に協力を依頼する。
(2)湯川、湯ノ湖:
 全国内水面漁業協同組合連合会の資料を入手する。
 養殖研究所日光支所の収支報告書から湯川、中禅寺湖、湯ノ湖の遊漁者数を集計する。
 資料整理は加藤委員に依頼する。
(3)成果物でのデータの取りまとめ
 中禅寺湖と湯ノ湖・湯川を区別して作表、作図する。
(4)その他
 養殖研究所日光支所での研究等について取りまとめる。
 
 以上の検討内容に基づき、データを収集・整理するとともに、委員がまとめた原稿を本文中に収載した。
 
5)公開資料の作成
 成果を取りまとめて、ビジュアルな表現を用い、調査報告書ならびに付録としてCD-ROMに収録した。







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