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湖沼環境の基盤情報整備事業報告書?豊かな自然環境を次世代に引き継ぐために?

 事業名 湖沼環境の基盤情報整備
 団体名 日本水産資源保護協会 注目度注目度5


事業概要
 
I章 事業目的、内容ならびに計画
 
1)目的
 湖沼は、漁業、遊魚、利水、観光・レクリエーションの場として、古くから国民に利用されてきた。一方で、湖沼の閉鎖性という特徴から、富栄養化、酸性化、化学物質による汚染等の水質悪化のほか、最近では遊魚の目的で放流されたブラックバスやブルーギル等の外来魚によって、湖沼生態系の撹乱、交雑による遺伝的汚染、在来種との競合による生物の多様性の減少、漁業被害等の新たな問題を生み出している。山林の伐採、林道の造成、観光開発等の環境の人為的改変による水質や生息環境の悪化、外来種・移入種の侵入によって、分布の限られている淡水魚の多くが種の存続があやぶまれる事態におかれている。これまでに魚類ではクニマス、ミナミトミヨの2種が絶滅したほか、イタセンパラ、ミヤコタナゴ等16種・亜種等の絶滅が危惧されている。このように、湖沼に生息する生物は地域の環境変動に敏感に反応し、様々な現象を通して、自然環境のおかれている状況に敏感に反応している。利用者の多い日本の湖沼の多くは、人為的影響を強く受けるため、良好な自然環境を維持し次世代に継承することが困難となっており、21世紀においていかに自然環境を保全するかを明確にすることによって、将来に渡って、豊かな自然からの恵みを享受することができる。そのためには、湖沼をとりまく自然環境に配慮しつつ、国民の利用目的に合致した保全と管理が不可欠であるばかりでなく、対象とする湖沼の生物、化学及び物理的環境のほか、湖沼をとりまく自然・社会的条件の現状と歴史的変遷を、科学的知見に基づいて収集・整理する必要がある。
 このように、湖沼に関する現況の基盤情報を整備し、関係機関(国、地方公共団体、研究機関、民間団体等)と国民とで共有することによって、湖沼環境のモニタリングを実効あるものとするほか、湖沼生態系の保全、自然環境下における生物多様性の保存等の対策を効果的に進めることが可能になる。さらに、この事業を進めることによって、一般国民の自然環境に対する理解を深め、地域住民や民間団体の参加による自然環境の美化と保全への取り組みを促進することができる。
 本事業では、湖沼とその集水域を基本単位としてとらえ、既存資料や研究成果から湖沼をとりまく自然(生物、化学)、社会条件の歴史的変遷と現状を整理し、関係機関の自然保全対策や国民の環境に対する理解に資する基盤情報を整備・提供することを目的としている。
 
2)事業内容
(1)自然環境の現状と歴史的変遷
 湖沼を流域単位でとらえ、森林、河川を含む自然環境の生物、化学、物理的情報を既存資料と現地調査により収集・整理し、データベース化するとともに、自然環境の現状と歴史的変遷を把握する。
 
(2)社会条件の現状と歴史的変遷
 自然環境と同じ流域単位で、人口、土地利用の状況、地域産業、宿泊・レジャー等の各種施設、遊魚、漁業に関する情報を既存資料と現地調査により収集・整理し、データベース化するとともに、社会条件の現状と歴史的変遷を把握する。
 
(3)湖沼の生物多様性と生態系保全策の検討
 対象とする湖沼群の生物多様性と生態系の保全策を検討する。
 
(4)情報の公開
 以上の成果を、研究者が扱いやすいデータ様式、国民の理解が得やすいビジュアルな表現方法により電子化(CD-ROM)し、関係機関の担当者と国民(観光客、地域住民)に配布する。
 
3)事業計画
(1)対象湖沼の選択
 事業対象とする湖沼は専門委員会において選択する。本年度は自然環境保全という観点から、「中禅寺湖とその集水域(湯ノ湖、湯川等)」を対象とする。
 
(2)既存資料の収集・整理
 データベースの構築に必要とされる自然環境と社会条件について、既存資料を収集・整理する。
 
(3)現地調査
 現地調査により既存のデータを補足し、湖沼環境と生息する生物の現状を把握する。対象とする湖沼において、年3回(春季、夏季、秋季)実施する。調査項目としては次の項目を実施する。
水質:水温、DO、pH、栄養塩類(P、N)
底質:硫化物量、強熱減量、粒度組成
生物相:水生植物、魚類、水生昆虫、底生生物、動植物プランクトン等
 
(4)データベースの構築
 対象とする湖沼の地理、環境、生物、社会データを地理情報システム(GIS:Geographic Information System)を用いてデータベース化する。
 
(5)現状と歴史的変遷
 構築したデータベースをもとに、対象とする湖沼の自然環境と社会条件の現状、歴史的変遷を把握し、ビジュアルで理解しやすいマップ等に整理(電子化)する。
 
(6)専門委員会の開催
 湖沼環境の専門家、地元関係者で構成する。対象とする湖沼について、モニタリングの基準と手法、自然環境保全策のありかたを提言する。
 
(7)公開資料の作成と配布
 得られた成果を更に一般に理解されるような電子化(CD-ROM)し、関係機関に配布する。







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