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2−3 整備・設置面からみた各施設の整理
 2−2では、本調査研究で整備を検討しているマリーナに求められる機能から必要となる施設について検討した。1つの施設で複数の機能をもたせることが可能であることから、具体的な整備を視野に入れ、各施設について再整理をおこなうと下図のとおりである。
 検討されているマリーナでは、大きく8つの機能を充足することが求められるが、これら機能を支援する施設として、整備・設置面から再整理すると大きく4つの施設から構成させることができる。(1)マリーナ施設、(2)マリーナ関連施設(地域活動関連施設と併設)、(3)和船資料館、(4)その他付帯施設である。
 マリーナ整備の構想にあたっては、この4つの施設を充足させて検討をすすめる。
 
図 求められる機能から必要とされる施設の再整理
(拡大画面:112KB)
 
第3章 施設配置および建築計画
3−1 土地利用(施設配置)および造成の基本方針
3−1−1 「宇治山田港湾整備(まちづくり・港づくり)に向けての提言」との連携・融合性のある整備・配置計画
 マリーナの整備にあたっては、「宇治山田港湾整備(まちづくり・港づくり)に向けての提言」をふまえ、単にマリーナとして整備し、マリーナの利用者(PB等の保有・保管者)のみが利用するのではなく、広く地域住民に開かれ、気軽に日常のレクリエーション活動の場として、また、伊勢市の「まちづくり」をはじめとする様々な地域活動の場として活用されることが求められる。
 このため、土地利用(施設配置)や造成等においては、全体に開放感のある施設配置をおこなうものとする。
 
3−1−2 地形・既存施設を活かした造成計画の立案
 ポイント「L」、ポイント「O」とも、もとは造船所跡地であることから、造船所操業時に使われていた斜路など、マリーナの設備としても転用が可能なものが複数存在する。このため、このような既存施設を活かし造成をおこなう。
 また、ポイント「L」では、隣接地がすでにマリーナとして営業しており、この隣接地とあわせると1つの島であるという特性を有する。このことからポイント「L」を活用する際には、隣接マリーナとの連携なども視野に入れ一体的な施設としての造成も考慮に入れる。
 
3−2 計画施設規模
3−2−1 マリーナ各施設の規模
 マリーナ内に整備される各施設の規模は、「宇治山田港湾整備(まちづくり・港づくり)に向けての提言」との整合性をはかるものとする。このうえで、各施設の規模は、下表のとおり想定する。
 
表 マリーナ内各施設の想定規模等
施 設 規 模 理 由
マリーナ施設 ポイント「L」活用
PB等収容隻数:80隻
提言書との整合性
ポイント「O」活用
PB等収容隻数:60隻
提言書との整合性
マリーナ関連施設
100名程度対応の会議場
ゆったりとした休憩施設
PB等の研修会などの開催に適した研修スペース(10〜20名程度対応)
地域活動拠点としての機能発揮
生涯学習など少人数での活動にも対応
造船資料館
和船造船を実際におこなえるスペースの確保
 
その他付帯施設
地域活動など近隣からの来訪者にも対応する駐車場の確保(100台程度)
イベント開催時における開放感のある空間の確保(芝生広場)
 







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