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サービス提供の基本視点
 
●2001年11月10日(土)後半
●講師 露木悦子さん(世田谷区特別養護老人ホーム「芦花ホーム所長」)
●全体の流れ
・芦花ホームのビデオを見る。(30分)
・ビデオの感想を一人一人に聞きながらそのことについて露木先生が芦花ホームの実践について語る。
・芦花ホームにボランティアで来てくださったバイオリニスト千住真理子さんのバイオリン演奏を聴く。
 
<講義の内容>
1. 「ろかホーム」のビデオ鑑賞
 芦花ホームの日常の様子についてのビデオ。利用者が生き生きと芦花讃歌を歌う様子や、音楽を聴く様子、クラブ活動の様子などが流れる。芦花ホームの中に登別温泉を作るなど、利用者さんの希望をできるだけ実現しようとする芦花ホームの姿勢がうかがえる。
 
2. ビデオについての感想をもとに、芦花ホームの実践について聞く。
参加者の感想:登別温泉の場面が面白かった。
講師から:お風呂がキライという利用者さんがいてじょくそうが治らず、ヘルパーさんが困っていた。そこで利用者さんの好きなことを聞いてみたら温泉ということで、それも登別温泉に行ってみたいという話だった。そこで芦花ホームの中に登別温泉を作り入ってもらうことにした。入り口には温泉の効用を書いた紙を貼り、秋の季節がいいと言うので秋の絵を描いた。湯もみ女がいるということで、スタッフが湯もみ女に扮したりもした。そこにやってきた利用者は大変感激し、自分から服を脱いでおふろに入り、「神様仏様ありがとうございます」という言葉をもらした。家族も感激し、スタッフの「お顔を洗います。お体を洗います。」という言葉が天使の言葉のように聞こえたと言う。それからはその利用者が来るたびに登別温泉にしている。この利用者の変化は、スタッフの利用者への思いから生まれた「登別温泉」作りの実践と、それに刺激されて自分から服を脱ぎ「神様、仏様・・・」と思わずもらした利用者の“響き合い”がもたらしたものである。芦花ホームではお風呂での事故がなく、それはスタッフと利用者との間に響き合いがあるから。今は事故にあったりすると損害賠償を求められたりするが、響き合いがあるとそういうことはない。芦花ホーム以外のホームの利用者がお風呂に来たときも利用者さんの好きな温泉にしたらすごく気に入ってもらえた。響き合いはとても重要。その他にも運動会の様子がビデオにあったが、利用者は身体を動かせないので大玉転がしをやっても転がすことはできない。でも周りのスタッフや家族が楽しみながらやることで、身体を動かせない利用者にも楽しさが響いていく。身体は動かなくてもすっかり参加している気分になる。そうすると負けたときはとても悲しがったりする。「悔しいから来年まで生きて絶対勝つ」といった利用者もいた。言葉がけもとても大切。
 
参加者の感想:企画は利用者の希望で決めているのか。
講師から:利用者さんの希望の時もあれば、スタッフが考えるときもあり、所長が決めるときもある。モンゴルの人のコンサート(ビデオに収録)はホームの警備の人の知り合いが是非と言ってボランティアで来てくれた。そんな風にしてたくさんの人がボランティアとしてきてやってくれる。
参加者の感想:家族やスタッフの他に介護の勉強がしたいという人を受け入れているのか。
講師から:受け入れている。自分の家のお年寄りが元気になったということで、その家族が芦花ホームに関心を持ち、協力してくれるようになる。そこから地域の人達がたくさん関わるようになり、ホーム内に「生涯青春芦花大学」という大学まで作ってしまった。老人ホームの中にある大学は日本中、世界中で一つだけである。大学は60才以上が無試験で入ることができ、試験もない。大学では楽しいことばかりをやっている。ファッションショーや、料理、パーティー、コーラスや、オペラを聴く会をやったり。一年間、22回で卒業。2万円。立派な卒業証書もあり、それは今まで60年、70年、80年・・・生きてきたことに対する証書で、あとは一年間の大学生活を楽しみ、これから明るく楽しく生きていこうということに対する証書である。メンバーはなかなか卒業したがらない。
 
参加者の感想:利用者の希望を聞いてそれを実現しているということだが、「これは無理」という希望はないのか。
講師から:ない。工夫でなんとかする。もうこれ以上はできないというところまでギリギリ工夫する。その工夫が大事。工夫することで生活を楽しくすることができる。
 
参加者の感想:弁当の配食サービスならわたしもできるかもしれないと思った。
講師から:できますよ。お弁当の配食サービスはとても大切な仕事で、お年寄りは一時間も前から戸口のところで待っている。一人暮らしだと一日の中でそれだけが人と会う時間になるから。そんなお年寄りに折り紙の作品をつけて持っていくとそれを取っていて額に飾ってた人もいた。そいうところで、言葉がなくてもコミュニケーションが発生し、それが響き合いである。配食サービスは一人暮らしのお年寄りの事故を発見したりすることもあるから大切な仕事。是非やってほしい。
 
参加者の感想:デイホームに行くのを嫌がる人達がいて困っている。行くことがストレスになってしまっている。その人はとてもプライドが高い。
講師から:いかにその人と仲良くなるかが大切だと思う。少しずつ好みを聞いたりしながら理解していく。お昼ご飯がおいしいから行くとか、趣味の近い人がいるとか、気になる異性ができるとかがきっかけになることもある。芦花ホームでは迎えの車に歌姫を乗せて歌を歌ってもらっている。そういう工夫をたくさんたくさんしている。プライドが高い人に関しては、先生役になってもらう。その人を嫌な面だけで見てしまわないでいろんな視点からその人ができそうなことを探すことが大切だと考える。痴呆の人も健康な部分もたくさんあるわけだから、そういうところをどう活かすかが大事。
 
参加者の感想:施設は暗い寂しい印象があったが、芦花ホームはきれいで明るい印象だった。理髪店があるホームは見たことがあるが歯科まであるとは驚いた。
講師から:歯はとても重要。歯を大切にすると室内の悪臭を減らすことができる。
 
参加者の感想:自分は有料老人ホームで働いているが、あまりのわがままさに我慢のできない人がいる。どうしたらいいか。
講師から:わがままな部分を指摘しても無理。相手をできるだけ受け入れることが仲良くなるポイント。以前自分が芦花ホームの所長になったとき、ホーム内はあまりいい雰囲気ではなかった。そこで「やすらぎの会」というのを始めた。一回目は3人が来てくれた。寮母が、水差しでほんのちょっとだけ水を飲ませていた利用者が、お茶をおかわりして自分で茶碗を持って飲んでいた。出した羊羹の味でどこのお店のものか当てたり、驚くことがいろいろと起こった。二回目は10人の参加があり、前回の参加者からお茶が飲める話やお茶菓子が出る話を聞いていて集まったようだった。話もしていないかと思われる利用者同士がしっかりとコミュニケーションをとっているのだった。利用者に「一番大切なことは何ですか」という質問をしたところ、「祈りです」という答えが返ってきた。いつもはお金のことにうるさい利用者だったが、お金のことにこだわるのは孤独だからである。二番目の利用者も「祈りです」という答えだった。それに反応して「無の境地です。」と答えた利用者さんもいた。「所長の無事を祈っています」ということを言われ、思わず涙をこぼしてしまった。また旦那さんのことが嫌いでお墓も別にしようと思っていた利用者さんが、「生まれ変わったら今度は夫と仲良くしたいと祈ろうと思う。」と答えた利用者さんもいた。そんな風に利用者のことを少しでも理解しようとする姿勢が響き合い、個々がつながっていく。小さな小さなコミュニケーションが大きく広がっていくのである。
 
参加者の感想:芦花ホームはどういうお金で動いているのか。
講師から:介護保険の利用料でまかなっている。重度4〜5の方が80人いるのでそこから収入は得られるが、施設がとても大きいので結構お金がかかる。よって、地域交流を促進していくための補助金や、知的障害の方の就労支援の補助金、人材育成事業への補助金などを活用している。
 
参加者の感想:自分は身体の調子がよくないので音楽を楽しんだり、人と一緒に何かをやったりすることができないと思っていたけど、芦花ホームのビデオを見て、そんなことは決してないのだと思ってすごく感動した。
講師から:文化というのは人を自立させていく力がある。これはとても大きな力。文化はとても重要なポイントである。(涙を流した受講生に対して)素晴らしい感受性を持っている。福祉は感受性がないとできない仕事である。
 
参加者の感想:自分は保健婦をやっているが地域の中にある老人ホームをまちづくりの核に位置づけたいと考えている。どうやったらそれが可能か。
講師から:町ぐるみでできるだけ多くの人に関わってもらうことが大切なのでは。詳しくは次回に話す。(露木先生は今後も講義あり)
 
参加者の感想:ボランティアをたくさん受け入れているがどうやったらこんなにたくさんのボランティアを集めることができるのか。そのネットワークはどうやったら生まれるのか。
講師から:ボランティアにとってもプラスになる交流があることが大切。芦花ホームは生まれたばかりの赤ちゃんから100才以上の方まで関わりあえる場所にしていきたい。近くの小学校や中学校の生徒たちも芦花ホームに来るとなんか元気が出ると言っている。
 
3. 千住真理子さんのバイオリンの演奏を聴く。
 バイオリニストの千住真理子さんが、ろかホームにボランティアに来てくれたときのビデオを見る。千住さんの演奏を聴いていた時、利用者全員が彼女の音楽で一つになっていて、かろうじて動く手や目を動かしていたり、首を動かしたりしていたという。それが響き合いである。
 
<全体を通して・受講生の様子>
 午前中の講義が強烈だったため、疲れが色濃く出ていた。露木先生もそれを読みとって千住さんのバイオリン演奏を流してくださったりした。独特の「露木節」に聞き惚れる子と、ちょっと引いてしまう子と。“響き合い”の理解がどれだけできていたのかはわからない。でも露木先生の、利用者の希望にどこまでも添おうとする姿勢はかなり伝わったのではないかと思う。最後に「マイナスは決してマイナスではない。学校に行かないことも必要だったと思う日がきっと来る」というメッセージがよかった。一人一人がそのままで大切にされていいんだというメッセージが彼らの心に届いてくれれば・・・。
 
感想「サービス提供の基本視点」
I.T 露木さんの話もとても楽しかったです。ビデオを見ててみんなとても嬉しそうでした。でも、橋本さんの話の後だったから眠くて、しかたがありませんでした。僕はもっと露木さんの話を聞きたいです。
 
I.K 午前、午後はきついなぁとまた思いました。ねむいのなんのって・・・。露木さんもすごい方だと思った。温泉作っちゃったし。そしてすごく話し方が和やかでした。部活があるのがステキだなぁ。自分の好きなことをしていられるんだなぁと。そう考えると、“みんなで作るデイホーム”に似ていると思う。ひびきという言葉が残りまくっています。人間ひびきだ。ノートにも書いてあった。
 
T.Y ひびき。講師の方が再三言っていた言葉だ。「めんどうみよう」という気持ちでなくても自分が楽しければまわりも楽しくなるという話し。前にも「若い人がそばにいるだけで良い」という話を違う講師の方から聞いた気がする。例えば何も出来なかったとしても、『そばにいるだけで良い、楽しんでいるだけで良い』のなら、自分でも何か出来るんじゃないかなどと、考えてしまった。
 
A.Y 特養老人ホームは行ったことのない場であるが、“芦花ホーム”の活動の多様性や先進性を感じ取りました。そして、自分の働くフリースペースにやってくるメンバーと老人ホームの利用者という年齢的ちがいはあっても、求めていることは同じようにも感じました。フリースペースだって、“ひびきあい”という共感があってこそ関係が成立するのだし、また、“できないことはない、工夫すればいいのよ”という言葉には、自分たちがまだ努力できることをしていないで、手を抜いているように思いました。限界性よりさらなる柔軟性、工夫をつくりだすことは、そう簡単には出来ないことだと思います。一人のために多くのスタッフが協力して“温泉を作ってしまう”という発想が、すごい。大学を作ったり、街づくりの核としての老人ホームをつくっていこうとする姿勢も見習いたいです。いかに地域の人がたくさん出入りするかということが工夫にもつながるだろうし、ずっと同じだけでない流動性も必要なことだと思いました。人を引きつけるパワーを持っている露木先生に圧巻の3時間でした。
 
H.Y この時間は、ねむくてつかれてて。そんな時にビデオ!ビデオを見た。寝そうになったが、何とかがんばった。講師の人の話を聞きながらぽーっとしている時間は結構楽しかった。それに、話の内容もけっこう覚えている。良い時間だった。
 
M.K 露木先生のおっしゃっていた“響き合い”は橋本さんと介護の方の間にあった、あの空気なのだろうなと思った。橋本さんの発する、すっごく魅力的なエキスが、介護の方に伝わって、介護の方のエキスも引き出されて響き合っているんだろうと思った。お互いが輝けば、ますますその輝きが増し、一人一人が十分に輝くと同時に周りにもそれが伝染していくのだろう。人と人がつながり合うことの魅力って、このことなんだろうと思った。
 
T.N 講義は、「ひびきあい」がとても大切というものだった。いっしょうけんめいやるというところは、わかるから、それだけでも学べたからいいとしちゃった。(今まで新たに感じたモノとちがうから)今まで聞いて感じた老人ホームとちがうので、また悩んでしまう。
 
M.Y 芦花ホームという存在がかなり気になりました。僕たちが、前に考えた理想のデイホームにかなり近いものじやないかなと思いました。やはり老後になって第二第三の人生をおくるということは長い人生の中でとても大切なものなんだと思いました。そしてさらに驚かされたのは、露木先生のエネルギーでした。こういう人たちが作ってきた物事だからこそ様々な老人の方が充実した生活がおくれるのでしょう。はたして本当に充実した生活を芦花ホームに来ている方々はおくっているのかという疑問はあるかもしれない。しかし僕は信じます。あの人々は確かに充実した生活を送っていることでしょう。
 
T.M 一連の講座を受けていく中でだんだん疑問に思っていたことがあります。それはヘルパーと利用者の関係についてです。利用者本位でのやりかたというのはヘルパーにとっても利用者にとっても本当に幸せな関係ではないなあという思いを私は持っています。対等な関係には成りえないというか決してともだちにはなれないそんなイメージがあります。でも最近はなぜかホントに友達になれないのかなあとか(ヘルパーはお家に訪問してしまうわけですからね)利用者本位というのはヘルパーである自分をすこし押し込めなきゃならなんだろうなとかそうしたら自分のことを見失ってしまうのではないかといろいろ考えてしまうわけです。ヘルパーさんは何を感じて利用者の要求に応えていくんでしょうか?そのへんがとても疑問でした。でも今日露木さんのお話を聞いて少し疑問が解けたような気がします。お話の中で特に印象に残ったのはやっぱり私の大好きな音楽の響きあいと人と人との響きあいを重ねて話されていたことです。
 私は音楽が好きです。小さなころからずっと好きでそれはこれからもきっと変わらないと思います。でも私は音楽のプラスな面に触れることができないでいます。音楽を聞くこと、楽器を弾くことで得られていた安心感や心地の良い緊張感、かっこいいといった感覚、どきどきする感覚、癒される感覚、そんなプラスな面を感じることができないのです。専門的な言葉を使うと音楽療法においてとても大事なアルファ波を感じることができずべータ波ばかりを受け取ってしまうという感じでしょうか。そうなると音楽は不快なことこの上ないです。好きな曲を聞けば刺激過多で嫌な記憶を呼び覚まされるしいつも痛い頭はさらにズキズキして私はこんなにうまく演奏できるのよと言わんばかりにまるで挑発されているように聞こえてしまうのです。また楽器を弾いても気持ち悪くなったり苦しくなったりするばかりで全然楽しくありません。音楽が好きだから、音楽を楽しみたいし音楽に癒されたいのにそのプラスな力にふれることが本当にできないのです。それはイコール人と関わりたいのに関わることのできない自分ととても重なります。自分の好きなこと本当に望んでいることができないというのはとても悲しいことです。物凄く難しいことを望んでいるわけでもないのに。なぜこんな状態になったのかはよく分かりませんが、不登校になって対人恐怖になって人と関わることがうまくできなくなってしまった時に、音楽も不協和音のようにしか聞こえなくなったというのは覚えています。だから露木さんのお話やビデオを見て、音楽の響きあいと人と人との響きあいは同じという言葉を聞いて本当にそうだなあと思いました。また露木さんのお話がもたらしてくれたものはそれだけではなくて今までわたしがずっと気がつかないできたものにも気が付かせてくれました。それは響きあうことの大切さです。音楽を楽しむ人たちや楽器を演奏する人たちはきっとただ単に腕を競いあうだけじゃなくて一つの曲を皆で作り上げていく喜びやそこでうまれるハーモニーや響きあいを感じるからこそ音楽が楽しいんですね。私はそのことがずっと分からなくて人と楽器をあわせるのはただ腕の競い合いとしか感じなかったから、人と音楽を共有することが苦しかったんだなと思いました。そこが苦しければ、一人で歌っても、一人で楽器を弾いていても楽しいわけがありません。響きあうことの喜びは一人でえることができません。人間関係でも全く同じです。それからもう一つ音楽について誤解されていることの一つには音楽はある特定のそれもお金がある人たちだけのものという見方がある様です。私なんかも楽器を習っていると人に話すとまずお金のことをいわれて次に練習が大変でしょうと必ずいわれます。確かにその通りです。私は音楽を金で買って消費しています。でも何かが違うのです。音楽に触れるたびにお金が飛んでいくというのは。日本は音楽をお金で買っている国だと思います。でも音楽というのは本来もっと生活に根ざしたものだと思うのです。ただみんなで歌ったり踊ったりするだけで、それはもう音楽です。楽器が弾けなくても歌がうまくてもうまくなくても技術があってもなくてもどちらでもいいのです。音楽は歌がうまくて楽器が弾けて技術のある人たちだけのものでは決してないのだということも今日の講義は教えてくれました。ビデオに思うように声の出せないしわしわのおじいさんやおばあさんが一生懸命歌っている姿にハッとさせられたり音楽を文化として大切にしているところに泣いてしまいました。だからこれからは大好きな音楽を通して人と繋がって響きあっていけたらいいと思います。登校拒否不登校問題は福祉から学べることがいっぱいありますね。とてもすばらしい仕事だと思いました。
 
補講「ビデオと教科書による学習」(12月13日)
H.Y ヘルパーと利用者の響き合いが大切。「自己決定を促すということは選択肢を広げ、選択しやすい準備をしたうえで自己決定のためのアドバイスをするということ」とテキストに書いてあったのを見て、「それはお年寄りだけでなく、子どもや障害者に対してもそうした方がいいのかもしれないなぁ」と思った。「自己決定を促す」これはいろいろな面で大切なことだと思う。
 
U.A 今回はビデオと教科書の補講であまりビデオはよく分からなかったのですが、教科書は結構面白くてたまに読んでみようかなっと。実際のケースでの「受容」や「自己決定を促す」というのはまだ想像の域を出るのは難しく、とりあえず知識言葉だけという感じでしょうか。今回疑問に思ったのは、「ノーマライゼーション」についての記述である。教科書のヴォルフェンスベンガーの定義の中の言葉・・・「少なくとも平均的な市民と同じ生活状態(収入・住居・保健サービスなど)を可能にするために・・・諸手段(なじみのあるもので価値ある技術・道具・方法)を利用するということ」というものです。保険料決定方式の変化や保険料未納の人に対する保険証の取り上げで、34歳の若さでバセドウ病と糖尿病を患いながらも病院に行くことが出来ずに亡くなった女性がでたそうです。そんな今のこの国の現状を踏まえて、何が平均的な市民と同じ生活状態なのか果たしてこの国の平均的な市民の生活状態とは何なのかそんなことを考えずにこの定義で「福祉はノーマライゼーションの理念で・・」というのは浅はかなのではないでしょうか。福祉の仕事をしている方に聞いてみたいです。また、QOLと人権という伊藤先生の講義の内容をもっと考えてみなければならないのではないでしょうか
 
I.H ホームヘルプサービスは人と人との心の響き合いで、利用者が嫌と思っていることをいかにやる気にさせるかが大切で、無理矢理やらせるのではなくまた違う視点から見て楽しませる感じでやっていく。援助者はこうしたらこうなると結果を考えて利用者に伝えていくことも大切だと思う。ホームヘルパーは無理なく状態の改善を図ることの出来る知識と工夫が必要だと思ったそれに利用者がこうしたいと思える環境作りも必要になってくる。一人一人の家の状況が違ってくるわけでその家にあったやり方があって、いろいろ細かい作業になってくる。ヘルパーと利用者の関係も大切だと思った。
 
 
 
 
 
 







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