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2.2.2 自動車用低圧電線(AV)
 自動車用の低圧回路配線に主に使用される自動車用低圧電線(AV)の概要を次に示す。
 A:自動車用低圧電線 V:ビニル
 2.2.1の(2)を参考のこと。
 一般的なAV電線の構造例を図3.2.2に示す。
 
図3.2.2 AV電線の構造例
 
 AV電線の種類と構成、許容電流及び電圧降下については電装設計・工事データ図表集 表5.12.1及び表5.12.2による。
 600Vビニル絶縁ビニルキャブタイヤケーブルの概要を次に示す。
VCT(以下VCTとする。)
V:ビニル CT:キャブタイヤケーブル
2.2.1 の(2)を参照。
 VCTケーブルの構造を図2.2.3に示す。
 
図3.2.3 VCTケーブルの構造
 
 VCTケーブルの許容電流を表3.2.6に示す。
 
表3.2.6 VCTケーブルの許容電流
導体公称断面積mm2 許容電流A
単心 2心 3心 4心、5心
0.75 14 12 10 9
1.25 19 16 14 13
2 25 22 19 17
3.5 37 32 28 25
5.5 49 41 36 32
8 62 51 44 39
14 88 71 62 55
22 115 95 83 74
(注) 上記許容電流値は、周囲温度30℃における連続許容電流である。周囲温度45℃の場合は、上記電流値に0.71を乗じた値が連続許容電流となる。
 
 ビニル絶縁ビニルキャブタイヤケーブルの種類及び構成ついては電装設計・工事データ図表集の表5.10.1、表5.10.2、表5.10.3、表5.10.4による。
 600V以下の制御回路に使用するビニル絶縁ビニルシースケーブルの規格JIS C 3401:92の概要を次に示す。
 CVV(以下CVVとする)
 C:制御用 V:ビニル
 2.2.1の(2)を参照のこと。
 CVVケーブルの構造を図3.2.4に示す。
 
図3.2.4 CVVケーブルの構造
 
(a)線心の色による識別
 4心以下のケーブルの線心の識別は、絶縁体又は絶縁体表面の着色等の方法によって行なわれる。
2心 黒、白
3心 黒、白、赤
4心 黒、白、赤、緑
(b)ナンバリングによる識別
 5心以上のケーブルの線心の識別は、ナンバリングによって絶縁体の表面に1〜30の算用数字を約30mmの間隔をおいて連続して印刷することによって行なわれる。
 CVVケーブルの許容電流はVCTケーブルの許容電流(表3.2.6)による。
 制御用ビニル絶縁ビニルシースケーブルの種類及び構成については電装設計・工事データ図表集の表5.11.1、表5.11.2による。
 なお、この表は小型船舶の制御回路に使用する電線を対象に作成されている。
 新JIS電線については、電装設計・工事データ図表集の表5.2.1〜表5.2.31による。







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