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4.1.5 Gellishデータベースでの知識の保存
 エンティティ間の関係は、新しい概念のみを定義するものである。しばしば、それはエンティティで表現されたオブジェクトの構造と特性に関する知識を表現する。
 Gellishデータベースに知識を文書化することで、それらの知識にエンドユーザのアクセスが可能になり、またデータベースに知識を加えることも出来る。そこでは知識が特定化の階層を通じて継承され、次にGellish表現するのに使われる。これが図8に示されている。Pumpがpumping作業の作業体であるという知識は、‘pump’と‘pumping’の関係によって表わされる。その関係は、‘can be a performer of a’の関係などとして関係を特定化して定義される。
 
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図15 Modeling knowledge in a Gellish database
 
 Gellishデータベース(STEPlib)にかかるrelationを追加することで、それは知識ベースになり、一般の知識に拡張され、個人の知識に拡張される。従ってGellish言語のセマンティックを拡張する。
 
4.1.6 まとめ
 以上のことをまとめると;
−概念間の概念と関係のデータベースは、データモデルで表わせる。
−概念を定めるGellishデータベースは固定的なデータモデルよりもより柔軟性を持っていて、既存のデータベースに新たにセマンティクスを追加するのは容易である。
−Gellishデータベースの概念は、セマンティクスベースなのでアプリケーション言語に依存せず、巨大なデータモデルに相当する。
−Gellishデータベースは、STEPlibブラウザを使って分かったように、性能に問題なく実装可能である。(www.steplib.comを参照)。
−Gellish概念を保存するデータベースは、階層化によって継承関係を成すアプリケーションでは、Gellish言語の意味を解釈出来なければならない。







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