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<当面、優先的に発展させハイテク産業化する重点分野のガイドライン>
(2001年度)
 
前言
 《当面、優先的に発展させハイテク産業化する重点分野のガイドライン》(以下、「ガイドライン」と略す)は、国家発展計画委員会と科学技術部が合同で作成、公布するハイテク産業の発展を誘導するためのガイドラインである。ガイドラインを作成する基本的な目的は、当面のハイテク産業化の重点分野と重点方向を更に明確にし、社会資源の投資を重点分野に誘導し、限られている資源の利用率を向上させ、新しい経済成長を重点支援し、我が国国民経済の加速的、持続的、健全な発展を促進することである。
 ガイドライン(1999年度版)は正式に公布された後、社会的に大きな反響を呼び、社会資源の投資の誘導、国民経済の調整の推進、ハイテク産業の発展の促進、民間投資の増加先導等の面で積極的な役割を果たしてきた。
 ハイテク産業の発展を誘導する重要な文書として、ガイドラインは非常に有効であり、国民経済と社会、産業技術の発展状況及び国内外の市場変化に対応する必要がある。ガイドライン(1999年度版)の公布以来、各方面の努力により、同ガイドラインに示された重点産業分野の一部は大きな進展を見せた。重複投資、重複建設を避け、必要に応じ調整が行われた。
 幾つかの分野では、産業の発展状況又は国内外の市場需要が大きく変化し、産業技術のレベルが大幅に高まっており、ガイドライン(1999年度版)もその変化に対応して適切に修正する必要がある。
 また、関係部門、地方、科学・技術及び産業・経済界の各方面からガイドライン(1999年度版)に対し、多くの改訂意見と提言が出されたことから、今回、各方面の専門家・関係部門を集結して、ガイドライン(1999年度版)を改訂し、ガイドライン(2001年度版)とした。
 今回の改訂はガイドライン(1999年度版)作成時に確定した原則に従い改訂を行っている。
即ち、次の通りである。
 
1 我が国の経済・社会の発展という基本的国状に適合し、国民経済の発展というニーズを満たし、国民経済の発展と産業構造の改善に大きな役割を果たすこと
2 当面国家が重点的に発展を奨励する産業、製品、技術目録の要求に合致すること
3 市場見通しが明るく、経済的利益、社会的利益、環境的利益がよく、持続的発展の要求に対応できること
4 目標が明確・重点的で、努力を経て近いうちに関係分野で産業化を実施できること
 
 ガイドラインを改訂する重要な拠り所の一つは、「十五」の「科学技術発展に対応する企画」と「十五」の「ハイテク産業発展に対応する企画」である。ガイドライン(2001年度版)は「科学技術企画」と「ハイテク産業企画」に関係して重点的に発展させ産業化する分野を具体化している。
 ガイドライン(2001年度版)は、当面優先的に発展すべき情報、生物及び医薬、新材料、先進的製造技術、先進的エネルギー、先進的環境保護と資源の総合利用、航空・宇宙、現代農業、現代交通その他全部で10の産業について、141のハイテク産業化重点分野を確定している。ガイドラインは、産業への応用を重点とするという特徴を反映し、全てを対象とするのではなく産業技術の新機軸、転換、産業化、実現性を重視している。
 各地方政府及び各部門は現状に即して、重点を明確化し、当該地区・業界で優位をなす可能性のある分野を選択し、政策、制度、投資などの面で本ガイドラインの要求に該当したハイテク産業化プロジェクトの実施に対し、できる限りの有効な支援を与える。同時に、盲目的な重複建設に注意する。
 国家発展計画委員会、科学技術部は国民経済と社会発展の状況、産業技術の発展状況及び国内外の市場変化に対応して、本ガイドラインを適宜、改訂する。
 各界がガイドライン(2001年度版)に対し提出した意見・提言は、今後のガイドラインの改訂時に検討し、訂正の参考とする。
 
(重点分野)
 
情報
(略)
生物及び医薬
(略)
新材料
(略)
先進的製造技術
(略)
先進的エネルギー
(略)
先進的環境保護と資源の総合利用
(略)
航空・宇宙
(略)
現代農業
(略)
現代交通
(略)
 
125 コンテナのマルチモーダル複合運送及び積み下ろし設備
 コンテナ運送は国内・国際貿易を展開し、ドア・ツー・ドア輸送を発展させ、輸送能率と利益を向上させる重要な運送方式として、我が国の貨物運送の主要な発展方向の一つである。
 我が国の国際貿易と国内運送の増加に伴い、運送の質を求める要求は益々高まっており、コンテナ運送業の全体的技術レベルと総体的規模にも高い要求がある。
 短期的な産業化の重点は、国際コンテナ運送における電子情報及び運営管理システムにより、海上、鉄道及び道路輸送を一体化したコンテナのマルチモーダル複合運送体系を作ることであり、そのために必要となる市場需要に合致した専用コンテナ、鉄道・道路コンテナ専用車両、大型高能率コンテナ積み下ろし設備を開発し、一定規模の生産を実現する。
 
126 高速旅客船
 揚子江沿海地区における旅客運輸需要の増加に伴い、既存船の運送力ではニーズを満足できなくなっている。新型高速船を導入し、現代的な海上高速輸送システムを作ることは、我が国海上旅客輸送発展のために不可欠となっている。現在、我が国で運営している高速旅客船は輸入が多く、旧型で、消耗が大きく、信頼性が悪く、更新が必要となっており、我が国の高速旅客船市場の発展もあって、大きな市場となっている。
 短期的な産業化の重点は、水中翼船、ホバー・クラフト、双胴船、ウエブピアサーなど各種高速旅客船の全体設計と製造レベルの向上とし、一定規模の生産を実現する。
 
127 大型高付加価値船及び船用保安機械・電気設備
 国際市場でハイテク、高付加価値の大型特殊船舶に対する需要が大幅に増えているが、現在のところ、建造は少数の先進造船国に限られている。船用設備は我が国の造船工業の一部をなすものであるが、現在、我が国大型船の国産設備率は40%に達していない。
 短期的な産業化の重点は、30万トン級超大型タンカー、大型LPG船、大型コンテナ船、新型化学薬品運搬船、大型FPSO、列車フェリー、高性能RO/RO船及び高性能浚渫船、環境に配慮した舶用ディーゼル機関、シャフト、排ガス利用のタービン船、浚渫設備、エンジンユニット、舶用環境設備、舶用自動設備及び電子機器メーターなどの機械・電気設備である。
(略)
 
十 その他 (略)
 
<当面、優先的に発展させハイテク産業化する重点分野のガイドライン>
(2002年度)
(2002年7月14日、国家発展計画委員会、科学技術部公布)
 国家計委、科技部は「当面、優先的に発展させハイテク産業化する重点分野のガイドライン」を公布した。
 
一、交通運輸
80. インテリジェンス運輸システム(ITS)
81. 高等級道路施工、セット設備メンテおよび路面用新材料
82. 都市路線交通設備
83. コンテナ用マルチ情報・積卸システム
84. 高速旅客船
85. 大型特殊船及び船舶用の重要な機械電気設備







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