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○通勤目的発生・集中量の変化
 発生交通量は、三田市、神戸市西・垂水区、西宮市など兵庫県下が特に増加しているほか、大阪府南部や奈良市域等の大都市近郊の都市でも増加傾向にある。
 集中交通量は、発生交通量と同じ傾向にあるが、奈良市、三田市、神戸市西区などで大きく増加しており、逆に三政令市の都心部などでは減少しているなど、通勤需要が郊外型にシフトしている。この動きは常住人口・従業人口の動きとほぼ一致し、人口分布の変化が発生・集中交通量の変化に影響を与えているといえる。
 
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図 2−2−17   通勤目的(上)発生交通量・(下)集中交通量の増減量(平成2年→平成12年)
資料:第3回、第4回京阪神都市圏パーソントリップ調査
 
d)経済活動の低迷による交通需要の減少
○近畿における経済活動の状況
 就業者数減少の要因として、生産年齢人口減少の他に経済環境の悪化が考えられる。近畿の域内総生産(名目値)の推移をみると、平成7〜8年度に一時的に上昇しているが、減少傾向が続いており、全国平均よりも減少が大きくなっている。
 
図 2−2−18   域内総生産増加率の推移(近畿)
資料:国民経済計算年報、県民経済計算年報及び長期遡及推計県民経済計算報告
注)近畿S60、H2の値は5年平均
全国は実質GDP
 
 平成12年時点における完全失業率は、京阪神圏地域で5〜10%の高い値を示しており、全国平均(4.7%)より高く、また、その幅が大きくなっている。
 このような雇用情勢の変化が、就業者自体の総数を減少させている要因の一つと考えられる。
 
図 2−2−19   就完全失業率の推移(近畿)
資料:労働力調査
 
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図 2−2−20   完全失業率(平成12年)
資料:国勢調査







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