日本財団 図書館


4−6−4 運転後のエンジン部品および燃焼室観察状況
 性能試験において約200時間廃食用油で運転した後にエンジンの分解、観察を行った。運転後の燃焼室、および主要部品の状況を図4・67〜図4・81にそれぞれ示す。単気筒エンジンの観察結果と同様に、ピストンクラウンには薄いすすの付着が一部認められるが、付着物は非常に少なく、ピストンクラウン、シリンダライナー、ヘッドライナー壁面は非常に“乾いた”状態になっている。
 次に、エンジンの主要部品の観察を行った。エンジン部品は、特にセラミック部品を重点に観察した。セラミック部品は、予めそれぞれの部品毎の使用条件により設定した保証試験を実施の上、エンジンに組み込まれている。今回の性能試験においては、最高排気温度はターボチャージャ入口で1050Kとなり、本エンジンの中でも最も使用環境が厳しいとされる燃焼室廻りの部品であるヘッドライナー等に着目したが、高温強度に優れる窒化珪素を用いることで全点亀裂、折損、および歪み等は無いことが確認できた。また、ピストンのトップリング溝部における著しいカーボンの堆積やリングのスカッフィングの異常等も認められず、遮熱構造による効果を確認できた。
 
(拡大画面: 40 KB)
z0001_134s.jpg
図4・67 運転後のピストン頂面
 
(拡大画面: 17 KB)
z0001_135s.jpg
図4・68 運転後のピストン頂面
 
(拡大画面: 30 KB)
z0001_136s.jpg
図4・69 運転後のヘッドライナー下面
 
(拡大画面: 19 KB)
z0001_137s.jpg
図4・70 運転後のヘッドライナー下面
 
(拡大画面: 21 KB)
z0001_138s.jpg
図4・71 運転後のピストン
 
(拡大画面: 19 KB)
z0001_139s.jpg
図4・72 運転後のピストン
 
(拡大画面: 19 KB)
z0001_140s.jpg
図4・73 運転後のピストンリング
 
(拡大画面: 9 KB)
z0001_141s.jpg
図4・74 運転後のヘッドライナー








日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION