日本財団 図書館


6. 神奈川県における沿岸域に関連する地方計画
6.1 県の計画体系
 神奈川県では、県政運営の指針として「かながわ新総合計画21」を平成9年1月に策定して、計画に基づき諸施策をすすめて来た。その後、社会情勢の変化に対応し、重点的に取り組むべき課題を中心に同計画を改訂したものが、「改訂かながわ新総合計画21」である。
 その下で、県政をより総合的、効果的に推進するためには、県政の特定の課題をとらえ、総合化の観点や、計画実行性の観点から、重点的に取り組んでいくことが必要だとの認識から、実行計画を補完するものとして、特定の政策課題に対応した個別計画を策定し、社会経済情勢の変化に柔軟に対応している。
6.2 沿岸域関連の計画:個別計画の名称および概要(総合計画における8つの重点政策課題)
 
6.2.1 総合計画21「III環境との共生をめざして」にかかわる計画
1)「神奈川県環境基本計画」(1996年度策定)
 「環境保全型社会かながわ」の実現に向けて、環境の保全と創造に関する長期的な方向性を明らかにするとともに、具体的な施策展開や達成目標、環境資源利用にあたっての配慮指針等を示した環境分野での基幹的な計画。
2)「かながわ新みどり計画」(1996年度策定)… 都市化の進展に伴うみどりの減少やみどりに対する認識の高まりを踏まえ、神奈川におけるみどりの量と質の確保をめざし、その保全と創造に向けた基本方向や施策展開等を定めたみどりに関する総合的な計画。例えば、「小網代の森」の保全など。
 
6.2.2 総合計画21「IV安全で魅力ある都市をめざして」にかかわる計画
1)「かながわ都市マスタープラン」(1996年度改定)
 21世紀初頭における望ましい神奈川の都市の姿を描き、その実現に向けた基本方向を広域的視点から明らかにするとともに、重点的に進めるプロジェクトや土地利用、社会資本整備、市街地整備の各方針等を定めた都市整備の分野での基幹的な計画。公園や港湾の整備等による海岸文化の創造と海浜利用。
2)「神奈川県地域防災計画」(1995年度改定)
 地震や風水害等の災害に強い県土づくりをめざし、計画的な土地利用や防災空間の確保、都市施設等の安全性確保を進めるとともに、災害発生の事前対策や災害発生時の応急活動、復旧・復興対策等を定めた計画。例えば、水辺施設の保全の推進。
3)「湘南なぎさプラン」 (1985年度策定・1996年度実施計画改定)
 豊かなみどりと美しいなぎさが生かされた快適ですごしやすい海岸文化ゾーンの実現に向けて、湘南海岸地域におけるみどりとなぎさの保全、防災対策や道路整備等生活環境の向上、海岸文化の創造をめざす計画。 藤沢と鎌倉の市境から大磯不動川までの(19km)相模湾沿岸3市1町の湘南海岸地域(東海道本線以南)。
4)「いきいき未来相模川プラン」(1986年度策定・1996年度実施計画改定)
 相模川流域において、環境と共生した活力と魅力ある都市圏を創造するため、優れた自然環境の保全と創造、快適な生活環境の確保と活力あるまちづくり、歴史的・文化的遺産の保全と沿岸文化の創造をめざす計画。 例えば、平塚都市機能拠点。 川と海とが交わるこの地区では、水辺やなぎさの特性を活かし、人と自然が交流し、賑わいが生まれ、住・商・遊のバランスのとれた、文化の創造拠点「湘南・相模川ウォーター・アミューズメント・パーク」を創造など。
 
6.2.3 総合計画21「V活力ある地域経済をめざして」にかかわる計画
1)「かながわ農業活性化計画」(1996年度策定)
 漁港等基盤の整備、水産資源の育成と管理。藻場の造成等の漁場環境改善など。
2)「かながわ海業推進計画」(1994年度策定・1996年度実施計画策定)
 国際化の進展に伴う水産資源管理の強化、海や川でのレクリエーションの増加など、漁業を取り巻く環境変化を踏まえ、漁業を新たな産業−海業−として発展させるための基本方向や施策展開等を定めた計画。








日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION