船舶に搭載されている重油焚きディーゼルエンジンからは、NOx、SOxなどの大気汚染物質と二酸化炭素などの温室効果ガスが排出され、これらが環境問題として指摘されている。IMO(International Maritime Organization:国際海事機関)においてNOx、SOx規制(MARPOL73/78附属書VI)が採択されているが、未発効のままである。船舶燃料に使われる重油の性状は、自動車で使用している燃料に比べ性状が粗悪なこと、全船舶に対し脱硝設備や脱硫設備を設けることが困難なこと等から陸上に比べ緩やかな規制となっている。大規模港湾がある地域では、独自の規制を実施しているところもでてきている。