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II 研究の内容
1.研究の進め方
1.1 基本方針
 本調査研究の基本方針は、水生生物の移動防止効果に加え、環境影響が無く、運用性および経済性等においても優れた実用性の高いバラスト水処理技術開発の方向性を科学的見地に基づいて示し、国際的な規制内容および各種論議の参考資料を提供することである。
1.2 研究の対象範囲
 研究の対象範囲は、バラスト水処理技術の1方法である機械的殺滅法の水生生物殺滅および不活性化メカニズムを解明し、実用化に向けての技術開発要素を明らかにすると共に、本処理法の有用性を検討して国内外に周知することである。
1.3 研究方法
 機械的殺滅法のメカニズムの解明は、関連文献による検討と各種実験で行った。各種実験は、佐賀県伊万里市の臨海施設で、自然海水に含まれる浮遊性甲殻類を用いて行った。技術開発要素の検討についても、同施設で浮遊性甲殻類を用いて行った。
 これら実験等の結果と、国際会議で報告された他国で開発中のバラスト水処理技術情報を基に、水生生物移動防止効果、各種実用性等を比較し、機械的殺滅法の有効性を評価して、国内外への周知資料を作成した。
 なお、学識経験者、関連団体、関係官庁からなる委員会、および学識経験者と専門家による作業部会を組織し、調査方法並びに結果の検討を行いながら調査研究を進めた。
 
 図II.1.3-1には、本事業の調査構成フローを示した。
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図II.1.3-1  調査構成フロー








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