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 享保年間(1716〜26)の「黒石府下之図」によると、中町は浜町と合わせて家数26とある。したがって、現在の屋敷形態は、この当時の屋敷形態とは大きく変化していることがうかがえる。中町は元治元年(1864)の半衛門火事や明治2年(1869)の久一火事で被災した。これらを経て中町の屋敷割りは少なくとも明治前期までには現在の屋敷割りの原形が形成されたと推察される。このようななかで、特別に屋敷規模の大きいNo.1の鳴海家やNo.28の高橋家の屋敷は隣接屋敷の買収による拡大はあったものの、江戸期の屋敷割りを比較的よく示していると思われる。
 なお、昭和58年から平成13年にかけて、この地区の主屋・店舗などが解体あるいは改築された建物は図3-3の通りである。
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図3-3 主屋・店舗の解体・改築(昭和58年〜平成13年)








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