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IX 協力事業
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秋田県の取組み
 ワールドゲームズ大会の開催に向けて、大会運営の実施主体となる組織づくりや受け入れ環境の整備、開催気運の盛り上げなどを支援するため、県は97年5月、地域開発課内にワールドゲームズ推進室を設置した。推進室が実施した支援、協力事業の主なものは次のとおりだが、他の部局においても従来の事業を大会期間中に時期をずらして実施したり、協賛事業として実施して、大会の盛り上げに寄与した。
1.ワールドゲームズ推進室
(1) プレイベントの開催
アウトドアスポーツフェア
ボランティア大会
世界選手権への助成
ラストイベント
200日前イベント
競技デモンストレーション

(2) WGを支援する県民のつどい
 AOCが実施した100日前イベントに合わせて、5月13日、秋田市内の会場で「WGを支援する県民のつどい」を開催し、気運の盛り上げを図った。集いでは、開会式総合プロデューサー今野勉さんの講演や公式テーマソング「風になれ〜Like A Wind〜」の作詞をした歌手の森川美穂さんのミニコンサートが行われ、約1,000人が参加した。IWGAのフローリック会長や参加日本人選手、県出身著名人などからのビデオ・メッセージも披露され、大会への期待が高まった。

(3) ウェルカムハンドブックの作成、配布
 大会に訪れる外国人選手、役員及び観客に県内での行動の手引きとしてもらうため、緊急時の対応方法、国際電話、両替、簡単な日本語会話、競技会場市町村の観光案内などの情報を入れたハンドブックを8,000部作成し、秋田駅、空港、ホテルなどで配布した。

(4) 小学生英会話研修
 ワールドゲームズでは直接外国人と接する機会が多い。話しかけられたら答えよう、自分からも何か声をかけてみようというのが目的。講師は県内在住の語学指導を行う外国青年で、簡単な挨拶や会話、国名の発音の仕方などを研修した。2000年度は51校、658人、2001年度は24校、420人が受講した。
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(5) ワールドゲームズクラブへの補助
 ワールドゲームズの競技を体験するWGクラブの設立を県内小中学校に呼びかけ、実施した学校へ補助金を交付した。
98年度 9校
99年度 15校
2000年度 30校
(6) 巡回広報事業
 県内挙げての大会気運の盛り上げを図るため、各地方部単位に巡回し、大型映像画面積載車と大会マスコットキャラクター「ナミー・ハギー」等による広報活動を実施した。
 実施期間 2001年5月3日〜7月15日(8日間)
 実施箇所 8地方部管内 30ヵ所

(7) 看板等設置
 県有施設や公共施設等への大会告知看板や横断幕等を掲出して、大会の周知と大会機運の盛り上げを図った。
 掲出箇所
 秋田駅はじめ県内主要駅、秋田空港、県庁、各総合庁舎、秋田ふるさと村、文部科学省、東京事務所物産観光センター、市町村など
2.観光課
 観光課では、観光インフォメーション推進事業として、大会で来訪する観光客へ県内観光地の案内や情報提供、WG関係情報を提供するブースを秋田駅など5ヵ所に設置した。
(一部は組織委員会との共通ブースとして運営した。)
3.県民文化政策課

(1) 県民芸術祭の開催
 例年9月以降に開催している芸術祭をワールドゲームズ期間に合わせて8月18日、19日に秋田市の県民会館でオープニングフェステバルを行った。秋田の民謡や伝統芸能のほか、青森県、岩手県の伝統芸能も紹介し、県内外の観客に秋田の文化をアピールした。

(2) 「ストリングスプラザlNあきた」の開催
 ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバスの弦楽器講習会を合宿形式で行った後、秋田市のアトリオンで演奏会を8月26日に行い、ワールドゲームズの最終日に花を添えた。例年夏と冬の2回講習会を行い、冬の講習会終了後にコンサートを実施しているが、ワールドゲームズ開催期間中にずらして開催し、世界から集まった観客に披露した。
4.国際交流課
 ワールド・カフェ・スクエア開催事業として、大会期間中 (8月17日〜25日)、ウェルカムセンターであるアトリオン地下イベントホールで世界7地域のお茶を提供し、日本の茶道との文化の相違点等も紹介した。期間中の来場者は約2万人で、リラックスした気分で国際交流が行われた。7地域の内訳は次のとおり。
 中国、インド、アフリカ、スリランカ、アルゼンチン、ロシア、ドイツ
5.県教育庁保健体育課
 「スポレクフェスタあきた」とは、スポーツ・レクリエーション活動への理解を深め、実践の場を数多く提供して、県民の健康的、文化的活動に資するため実施しようとする事業である。本事業は2002年度から本格実施の予定だが、ワールドゲームズ開催に合わせてデモンストレーション競技を実施した。6月23日に健康秋田21全県一斉ウォーキングデーを行い、グラウンド・ゴルフ、スポーツチャンバラ、鳥海山登山など15種目を実施した。
開催市町村からの報告
1.秋田市
 秋田市は、実行委員会は組織せず、ワールドゲームズのメーン会場都市として市内5施設とそこで行われた12競技をはじめ、八橋陸上競技場で開催した開会式の施設管理面での運営に携わり、人的協力も含め、運営主体のAOCを支援した。
 また、AOCの広報、宣伝活動やボランティアの確保、観客の動員などに協力したほか、市施設等の円滑な許認可事務の処理に努めた。

(1) 組織体制
 2000年4月から教育委員会体育課内に「秋田市ワールドゲームズ準備室」を新設し、室長はじめ各施設運営担当を置き、総勢13人の職員を配置した。
 また、6月には、市役所全庁の組織として「秋田市ワールドゲームズ庁内連絡会議」を設置し、大会開催に当たって必要な許認可等の処理などを話し合い、協力体制を整えた。
 開催年の4月には、「秋田市ワールドゲームズ準備室」を「秋田市ワールドゲームズ推進室」に名称変更し、総合調整機能の強化を図った。
(2) 支援職員
 2001年2月にAOCの要請を受け、ボランティア等の一般運営要員をとりまとめる中核運営要員(班長)に充てるため、市職員19人を準備室に増員し、合計32人体制により一般運営要員の研修を実施した。
 また、6月にはボランティア等と一緒に競技会場や開会式の運営に携わる一般運営要員に充てるため、職員170人を推進室に増員し、AOCの研修のほか、推進室が独自に研修を実施するなどして、総勢202人で大会本番に備えた。

(3) 広報
 準備室の開設とともに、市役所庁舎1階正面ホールに「ワールドゲームズコーナー」を設置し、カウントダウン表示器や大型プロジェクターによるプロモーションビデオの放映などにより、広く市民に大会をPRした。
 また、大会本番の際には、市庁舎4階のベランダに「ウェルカム・ようこそ秋田へ」の歓迎看板を設置したほか、県庁・市役所通りを飾る万国旗とワールドゲームズ幟で歓迎に色を添えた。
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