レポート[3]
自立活動におけることばの学習
〜「ことばであそぼう」をコンセプトに
岩戸 真紀(東京都立江東ろう学校)
1.自立活動の学習におけるキーワード
言語学習
◎トピックス的学習(発音・発語・単語・構文)
日常生活のことば/行事のことば/教科学習におけることば
◎検査
◎ことばであそぼう
2.「ことばであそぼう」をコンセプトに
(1)教材準備や授業展開における留意点
わかりやすい
発想したり考えたりする時間がたっぷり
答えはひとつではない
次の展開を予想・想像・類推したくなるような
ちょっとむずかしいことをやってみようと思えるような
ことばや文を書きたくなるような
絵本や物語の続きを知りたくなるような
子どもも先生もたのしくなるような
(2)子どもに好評だった授業例
[1]アクロスティックで名前クイズ!(全3時間)
内容:自分や友だちの名前をつかってアクロスティックして詩を作る
自分の名前でアクロスティックした詩を発表しあう
友だちの名前でクロスティックし、その名前が誰かあてるクイズを出しあう
ポイント:詩のオリジナリティ
辞書の活用
[2]「さる・るるる」「さる・るるるone more」(全4時間)
内容:五味太郎作の絵本の展開や絵から、絵本中の二語文の動詞を考える
「さる □る」の□に何が入るか
ポイント:状況や文字数応じた動詞の使い方
作者の表現と自分の表現の比較
予測しながら読む
[3]「ゆうたくんちのいばりいぬ」(全3時間)
内容:きたやまようこ作の絵本の展開や絵、登場人物から絵本中の言葉を考える
本の主人公のいぬ(おれ)と飼い主の男の子ゆうた(おまえ)の「おれ○○。おまえ△△」かけあいから言葉を予測する
ポイント:かけあいから言葉を予想しながら読む
あてはまる文字数にも気を付けて
(3)授業展開におけるメディアについて
どの場面で何をどのように使えば効果的か
参考文献:「たのしい授業」編集委員会編「たのしい授業プラン国語」仮説社1988
前田(東京都立品川ろう学校)
手話と指文字と使って自立活動の中でやっているということだが、学校全体の中で皆が了解しているのか。協力的なのか。
レポーター:岩戸(江東ろう学校)
昨年4月にろう学校に来るまで、ろう者と聴者が一緒にやっている人形劇団デフパペットシアターで3年租働いていた。手話や文化に関しては自分の中では迷いはない。手話や指文字・声・身振り等のいろいろの手段を使っている。つい最近、小学部の中でいろいろな方法を子どもに合った方法でしょうというところまでいった。指文字や手話も重要だと考えている先生は使っている。学校の方針は個々に合わせてという言い方になっている。私は孤立していないし理解してくれる人もいる。