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これからの看護記録・新しく変転するPOS ?診療情報開示とリスクマネージメントを視野にいれて?

 事業名 健康教育の啓蒙普及並びに調査研究(Enlightening movement & Research of Health education
 団体名 ライフ・プランニング・センター 注目度注目度5
第5章 POSの実際
 この章では、看護記録の標準化をめざし、また、医療従事者間での共同での診療記録記載をも考慮し、日本看護協会の各看護記録構成要素の定義を基に、POSでの記録の実際を述べる。
 看護記録の構成要素と各要素を構成する下位項目まで概念・定義およびその項目が存在する意義と看護に何故必要なのか目的の理解と目的を達成するための質が重要となる。
I.基礎情報
 基本は基礎情報とは何かであり、その目的を明らかにすること。さらに、病院の特徴 ・急性期か長期療養タイプかによっても異なる。急性期の病院は、在院日数の短縮化に伴い入退院業務が増加している。理想は片面一枚。
1.基礎情報とは
 :患者についての個別的な情報が記載されたもの。現在あるいはこれから必要とされるケアや患者の問題を判別するためおよびケアを計画し、実行する上での基礎となるものである。(日本看護協会2000)
2.ケアや問題の判別、ケアを計画する上で必要な情報とは何か
1)基本属性:どのような人か、簡潔なプロフィル(性格や趣味は除く)
2)総合的なフィジカルアセスメント:バイタルサインと必要事項
特に、問題とする事項に関する詳しい情報が必要。例 腹痛で終わらない。
3)安全のために必要な情報:血液型、アレルギー、感染症
褥瘡のリスク評価、転倒・転落のリスク評価(開発されているものを活用)
4)インフォームドコンセントの内容と理解(特に外来でのIC)
5)サポートシステムとしての家族・ソーシャルサポート
6)生活行動の自立度(例 食事摂取 自立 一部介助 全介助など)
7)入院までの経過および患者・家族が問題と感じていること
8)過去および継続中の健康問題
9)服用中の薬剤
* 基礎情報の中で、最も重要なのは、「入院までの経過および患者・家族が問題と感じていること」である。入院の理由および目的が明確に記載される。問題は何か、どのような援助を求めているか、看護で優先するべき点も判別できる。緊急入院や苦痛を伴う症状が強い患者をのぞき共に話し合う最初の出会いである。多くの看護記録を読むとこの情報から問題が判別され、また、サマリーの基本にもなっている。
例:下記の入院までの経過は、実際に話し合いながら、確認し、患者の前で記載した。
 5〜6年前、職場の検診で、子宮が大きいと指摘をされ様子をみていた。1999年4月に本院DrXを紹介されて受診し、子宮筋腫が大きくなっているために手術をした方が良いと云われた。手術(子宮全摘術)をすると長期に休まなければならず、仕事の都合などもあって迷っていた。しかし、[1]生理痛が強いこと[2]生理が長期に続くこと[3]流れるような出血であること[4]貧血もおこっていることから、手術を決心し、入院をした。心配なことは、[1]職場に戻れるかどうか、[2]仕事が継続できるかどうか:(可能だと、術後の予測される経過を伝えた)
 過去の健康状態(既往歴)と継続中の健康問題
 20歳虫垂炎で手術。術後の経過は順調。現在の問題は習慣性便秘
3.基礎情報の基本
1)基礎情報用紙に、基礎情報とはについて概念・定義を印刷する。
2)基礎情報とは何かを基本に項目構成を考える。
3)看護婦・士だけでなく、医療従事者間で活用可能な情報とする。
4)現在の基礎情報項目と内容を評価し、[1]欠くことが出来ない項目[2]無くとも情報は何かをスタッフ間で話し合う。精選をする。
5)個人情報であり、情報を得る目的を説明し、納得の上で、客観的事実記載とする。性格や趣味等は本当に必要かどうか考える。得た情報はケアに活かす。
6)最も重要な情報は、入院までの経過と患者・家族が問題と感じている事(すなわち現病歴)丁寧に1H5Wの原則を守って記載する。
この情報から、解決するべき事は何か、何を問題とするべきかが判別できる。
7)病名の記載は慎重に。医師が入院時診療計画に記載した内容と一致させる。
8)下位項目まで、用語の意味とその情報を得る目的およびケアにどのように活かすかまで、基準とモデル・模範を作成する。
 例 主訴とは、入院時患者が、問題と感じている辛い症状などであり、患者が訴えている言葉そのままを使い記入する。など
4.基礎情報に関する課題
1)信頼できる正確な情報・事実を得る。
2)現在の基礎情報を評価する。
空白の多い情報はなぜか。ケアに活かされていない情報は何か、なぜか。
3)簡潔・明瞭、誰もが活用可能、理想はA4一ぺージである。
4)基礎情報とアセスメントツールを区別する。
全ての患者にアセスメントツールの適用が必要かどうかを考える。
例:クリニカルパスが適用できる患者と複雑な問題を持つ患者がいる。例えば、腹壁ヘルニアで、短期入院の患者にもアセスメントツールがなければならないのか。
 ゴードンのアセスメントの枠組みやユニタリーパーソンの枠組みの意味を考える。
2000年のNANDAの新しい分類法IIの活用(より現実的、実際的に改訂)
5)患者・家族の前で、了解を得て記載する。
6)基礎情報を看護計画および看護実践に活かす。








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