(8)和歌山
会場: |
和歌山県勤労福祉会館 |
日時: |
平成13年6月10日(日)午前10時〜17時 |
来場者: |
40人 |
相談ボランティア: |
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受入機関: |
4団体 |
概要: |
それほど多くの人が集まった訳ではなかったが、非常にまとまった催しとなった。シンポジウムではフリースクールを中心にネットワーク作りが話し合われた。 |
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[1]「不登校生の進路と社会参加」シンポジウム
期日: |
平成13年6月10日(日) |
会場: |
和歌山県勤労福祉会館 |
パネラー: |
高野山高校 校長 添田 隆昭 氏 |
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レインボーハウス(不登校時の居場所) 代表 土井 広行 氏 |
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相談ボランティア 大渓 裕美 氏 |
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相談ボランティア 千守 由希 氏 |
コーディネーター: |
社団法人 日本青少年育成協会 専務理事 近藤 正隆 |
司会: |
社団法人 日本青少年育成協会 理事 山田 義博 |
討議内容:
添田:高野山高校は真言宗の福祉事業として、不登校生も受け入れ社会に参加できるよう教育している。不登校経験者は人格的にも能力的にも全く劣っていない。入学当初は皆緊張しているが、次第に落ち着いてくる。また、不登校をしていたことで自分を責めている子が多いが、同じような経験をした仲間と会って安心するようである。
土井:フリースクールを経営しており、月・火・木・金の10時〜16時に開いている。不登校生の居場所・何をしてもいい所にしている。自分の居場所が見つかると、少しずつ動き出す。頑張りだした時が克服の時だと思う。
千守:不登校当時は周囲から責められていたので、自己嫌悪に陥っていた。特に不登校になった頃は、親から殴られて怖かった。友人関係にも行き詰っていたので、友達も怖かった。周囲の人すべてに自分を理解してほしかった。
大渓:いじめが原因でさみだれ登校していた。当時不登校関係の情報がなくて自分も親もどうしていいか分からなかった。先生が勝手に家に来るのがいやだった。一から人間関係をやり直すことのできる場が必要だと思う。
添田:他人に感謝してもらえる人生が最高。挨拶するだけでも他人から感謝されることがある。不登校から抜け出すには、小さな一歩でもいいから踏み出そう。そうすれば人生の目標が見付かるかもしれません。本校では「心の偏差値を高めよう」を合言葉に、人生目標の発見に学校全体で取り組んでいる。また来年から社会福祉コースを設けるので、不登校経験者にも福祉を学んでもらって社会参加への道を進んでほしいと思う。もう一つ、学校間のネットワークが必要だと思う。それはお互いに情報交換して、誰でも抱え込んでしまわずに相談に来たその人に最も適したところを紹介したらよいと思う。
レインボー事務局の方:和歌山県内には各地に親の会があり、教育相談センターやひきこもりの親の会もできた。今後もネットワークを拡げていきたい。
近藤:本日は学校間のネットワーク作りと地域ネットワーク作りの話が出て非常によかった。この和歌山の様子を好例として今後の開催地で話していきたい。
[2]相談会
相談者は少なかったが、地元の高野山高校が不登校生を受け入れていることを知らなかった人も多く、シンポジウムでフリースクールと親の会の話が出たので、添田先生やレインボー事務局の人に相談を持ちかける人が多かった。相談ボランティアも人気で相談者がうまく分かれて相談していたので充実感が漂っていた。